「Firefox 15」正式版リリース、アドオンによるメモリリーク問題を解決


 Mozillaは28日、ウェブブラウザーの最新バージョンとなる「Firefox 15」の正式版をリリースした。デスクトップ向けはWindows版、Mac版、Linux版があり、Mozillaのサイトからダウンロードできる。

 Firefox 15では、メモリ管理を改善。アドオンを使用して長期間ブラウジングを継続した際に、メモリ使用量が増加し続ける問題を解決した。一部のアドオンでは、タブを閉じてもメモリが解放されない問題があったとしている。

 このほか、IETFで標準化が進められている音声コーデック「Opus」をネイティブサポートした。MP3/AAC/Oggなどの既存コーデックよりも圧縮率が高いという。ウェブページの読み込み速度を高速化するネットワークプロトコルのSPDY v3にも対応。Windows版では、バックグラウンドで自動更新するサイレントアップデートに対応している。

 開発者向けにも機能が強化されている。標準の開発ツールにJavaScriptデバッガを統合したほか、サイトのデスクトップ向けレイアウトとモバイル向けレイアウトを切り替えられるレスポンシブデザインツールを追加した。WebGL機能も改良しており、3Dアプリを開発する際に圧縮テクスチャーが使えるようになったとしている。

 セキュリティ関連では、16件の脆弱性を修正。うち7件は、脆弱性の重要度が4段階でも最も高い“最高”にレーティングされているものだ。

 なお、脆弱性については、法人向け延長サポート版(ESR)でもバージョン「10.0.7」としてセキュリティアップデートが公開されており、10件(うち5件が“最高”)の脆弱性を修正している。

 Firefox 15はデスクトップ向けのほか、Android版も同じく28日に正式版がリリースされている。


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(永沢 茂)

2012/8/29 14:02