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【特集】

インターネットで自分に合うワインを見つけよう

 '95年から始まった第5次ワインブーム。フランスワインの輸入量は、アメリカを抜いて、ついに日本が世界1位。どこが不況かと思わせる驚異的な伸びだ。
 一口にワインといってもさまざまな種類があり、何を選べばいいのか良くわからない人も多いのでは? 本を読んで勉強するのもいいが、WWW上で紹介されているオススメワインを試してみたり、実際に飲んだ人のワイン紹介ページを読んでみるのも大いに参考になる。

 またワインの味は、やはり飲んでみないと分からないもの。一人で一度に何本も飲むのは難しいが、Webサイトの中にはワイン会の開催を企画しているところもあるので参加してみるのもいいだろう。
 今回は、インターネットを使ってワインの知識を深めたり、自分に合ったワインを選ぶヒントになりそうなページをご紹介する。

Contents

- 生産地によって味わいはこんなに違う
- ワインを選ぶ時のコツ
- おいしく飲むためのワンポイント
- ワインアドバイザーに聞く! おいしいワインの見つけ方
- ワインの知識を深めるのに役立つページ(Link集)
- 思いきってインターネットショッピング(Link集)
- その他(Link集)

●生産地によって味わいはこんなに違う

 レストランなどで手軽に楽しめるグラスワインを注文したとき、思い浮かぶ選択と
しては、赤か白かだろう。このとき、渋みがある赤を選ぶ人と、すっきりとした白を
選ぶ人に分かれる。しっかり作られたワインは、単に渋い赤ワインだけでなく、濃
い赤ワインや酸味が利いた赤ワインなどさまざまなものができる。ワインを産出する国や場所、収穫されるぶどうの差、ワインの作り方など、さまざまな要因が味の違いになってくるのだ。
 更に深くワインの世界に踏み込もうとすると、ここで簡単に語れないほど種類が豊富なので、ここでは割愛し、まずは知っておきたい特徴的な国の特色を紹介する。さらに詳しく知りたい場合は、紹介しているURLを参照のこと。

◇フランス
 名実共に世界をリードしている。一口にフランスワインと言っても、渋味の強い赤ワインや甘い白ワインなど、さまざまな味わいのワインがフランスにはある。更に詳しく説明するために、フランスの何処の地区がどんな味わいかを細分化して紹介する。

ボルドー地方
 フランスワインにおいて2大頂点の一つで、「ワインの女王」とも呼ばれているボルドーワイン。この地方は良質のワインを多く作っていて、更に地区名が細分化されてワインが作られている。メドック地区やグラーヴ地区等では、良質の渋みがしっかりした赤ワインが多く作られている。またソーテルヌ地区では、デザートワインとも呼ばれる超甘口の白ワインが有名だ。

ブルゴーニュ地方
 フランスワインにおいて2大頂点の一つで、「ワインの王様」とも呼ばれている。ブルゴーニュ地方では、酸味というよりは果実味が溢れる赤ワインが生産されている。世界一値段の高い赤ワイン、ロマネコンティが生産されている。また、酸味がある白ワインもブルゴーニュ地方で生産される。ブルゴーニュもボルドーと同様に、地区が細分化されていて、シャブリやボジョレーと言ったよく耳にするワインもブルゴーニュで生産されている。

シャンパーニュ地方
 結婚式などのお祝いの席に良く利用されるシャンパンは、シャンパーニュ地方で作られたものを呼ぶ。シャンパンは味わいも重要だが、発泡酒特有の泡立ちが重要。そのため1リットルのシャンパンを製造するのに、1.6kgのぶどうを使って作ることが義務づけられている。

◇イタリア
 イタリアも世界有数のワイン生産国で、酸味の効いた赤ワインを多く作っている。代表的なワインとしては、キャンティーやバーバロなどが有名だろう。

ドイツ
 ドイツワインは甘い白ワインを多く生産している。これは高級ワインになるほど甘いワインになる。値段も手ごろで口当たりも良いので初めてワインを飲む人にはお勧め。

◇カルフォルニア/オーストラリア/新世界
 カルフォルニアのワインは赤、白の様々な味わいのワインを生産している。ワインの生産者にもよるが、いろんな品種のぶどうを生産してワインを作っているからだ。

●ワインを選ぶ時のコツ

 これらがすべてのワインに当てはまる訳ではないが、無作為に選ぶよりもある程度の目安となるだろう。

・格付けで判断する
 本当に良いワインを選ぶ時は、格付けを参考にすると良い。何をもって良いワインとするかは国や地域ごとに違うのだが、一定基準を満たしている場合に名乗る事が認められる。地区によって更に細分化した等級付けが行なわれている所もあり、フランスワインの場合、商工会議所がメドック地区を中心に1級~5級までの格付けを行なっている。意外にも地区ごとに独自に格付けが行なわれているのだ。

・ビンテージ(収穫年)をチェック
 全く同じ銘柄のワインでも、ヴィンテージ(収穫年)によってワインの出来が大きく違うことがある。天候によって、ワイン自体の状態や品質にも大きく影響がでる。基本的には天候が良い年の方が美味しいが、ワインによっては若干の差はある。具体的にはヴィンテージ・チャート参照。また年代もののワインを「オールド・ビンテージ」ともいう。

・「セカンド」をチェック
 格付けの高いワインはやはり値段も高い。そこで「セカンドワイン」に注目だ。これは、最高のワインを作るための厳しい選別に漏れた材料で作られたワイン。格付けの高いワインの多くに、セカンドワインがある。いわゆるB級品とも言えるが、お買い得なワインが多い。

・以前飲んだ事のあるワインとの共通点を見つける
 ワインは、生産者や生産地、年代、ぶどうの品種などによりさまざまな味の違いがある。以前気に入った点のワインがあるのなら、そのワインとの共通点を見つけ、徐々に産地やぶどうの品種を絞り込んでいけば、「しっかりした渋みのメドックが好き」とか、「果実味溢れるピノノアールが好き」など自分にとっての最良のワインに出会えることだろう。

●おいしく飲むためのワンポイント

 楽しむために飲むワインだから、好きなように飲むのが一番。でもせっかく美味しく頂くなら、知ってた方がより美味しく飲めるあれこれ。

・ワインを飲む時の温度
 ワインをより美味しく飲むために、ワインに向いた温度がある。具体的には、渋く重い赤は16~20度、これはワインの個性を際立たせ香りを十分に膨らませるための温度。軽い赤は14~16度、重い白は12~16度、軽い白は6~10度程度で、それぞれ酸味を少し押さえるために軽く冷やす。発泡酒は4~8度、甘い白は4~6度と、蜂蜜のような甘みを飲みやすくするためと泡立ちを長く持続させるために良く冷やす。詳細は飲用温度と料理相性基本表を参照のこと。

・ワイングラス

 ワインは味だけでなく、香りや色も合わせて味わいたい。そこで重要になってくるのがワイングラス。ワイングラスとは、まず色を見るために無色透明であること。香りをグラスに溜め逃がさないよう、チューリップ型に飲み口が狭まっていて、空気を溜めておくために注ぐワインの量の5~6倍の大きさであること。手の温度が伝わってワインの温度が上がらないようにするための脚があるものをいう。ワインの種類によって、形や大きさが違うものが市販されている。またしっかりとしたグラスに注がれたワインは、見た目にも美味そうに見える。

・ワインを開ける
 ワインを開ける時は、うまく抜けるか緊張するもの。そんな人は、失敗し難いコルク抜きを使ってみよう。ちょっとしたコツとして、スクリューをねじ込んだ後、引っ張る前に軽く押してコルクを動かしてから引っ張るとうまく抜ける。

・時間による変化も楽しめる
 ワインは栓を抜いてから、空気に触れることによって徐々に味や香りが変化する。飲みはじめと最後の一杯では、まったく別のワインに変化することもある。ワインの種類によっては、徐々に香りも味も豊潤になっていくもの、少し良くなるがそれからは徐々に弱くなっていくもの、ほとんど変わらないものなどさまざま。一粒で二度美味しいワインの楽しみ方のひとつ。

・時には「デキャンタージュ」も
 せっかく良いワインを開けたのに、ちっとも香りも味も良くない場合がまれにある。これは「香りが開いていない」状態で、時間が経過すると徐々に良くなってくる。そのまま待っていても良いのだが、デキャンターと言う容器に移し変え、積極的に空気と触れさせる「デキャンタージュ」を行なうことによって早く飲み頃にすることができる。デキャンタージュは、ワインの底に溜まる澱を取り除く時も行なう。

●ワインアドバイザーに聞く!おいしいワインの見つけ方

 「おいしいワインが欲しい」。ショップでただこう言ってみても、美味しいワインは見つからない。今回は、京都でワインの専門店を運営し、WWW上でもワインショップ「Cava de Vin 小仲酒店」を開設している小仲律子さんに、ワインを選ぶときの上手な問い合わせ方などを伺った。

IW編>>まず、WWW上のショップや実際のショップで、いいショップの見分け方みたいなものがあれば教えて下さい。

小仲:これは難しいのですが…。日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザーがいるお店だと、いろいろと相談にのってもらえるので比較的安心だと思います。また、インターネットの場合、いろいろとメールのやりとりをすることになるので、メールのレスポンスが早いところを選ぶことでしょうか。


IW編>>最初にワインを選ぶとき、どう伝えたら、自分の希望のワインが伝わるか教えてください。

小仲:まず、ワインを選ぶときにメールでやり取りするときは、何回も往復をすることになりますので、それは覚悟の上で。ただ、希望の「色」「タイプ」「金額」さえ教えていただければ、ある程度の骨組みは組めます。


IW編>>大事なのは金額、色、系統なんですね。色というのは、ロゼか白か赤か、ということですか? ほかにもっと細かくあるのでしょうか。

小仲:色と言うのは、種類のことです。ロゼか白か赤か、またはポルトなどの酒精強化ワインかです。色というのは意外に見落とされがちですが、「色」は男か女かみたいなものでとても重要です。まず最初に伝えてください。


IW編>>「タイプ」というのは、具体的にどういうものなんでしょうか。

小仲:一緒に合わせるお料理などをお教えていただきたいのです。例えば、すきやきだとか、チーズフォンデウだとか、野菜煮とか醤油味とか味噌味とか、具体的に。そうすれば、赤なら「しっかりした系か否か」。白なら「果実系か樽のスッキリした香り系かや微甘口か」などの見当がつけられます。


IW編>>なるほど。贈り物の場合は、どうお伺いするといいのでしょうか?

小仲:贈答品の場合は贈る方の性別・年齢やお酒の好きな方かどうか。できれば、プライベート話ぎりぎりの所までお教え下されればこちらも具体的なイメージが湧くので嬉しいです。ただドラマ「ソムリエ」ではありませんが、やはり一般的には、結婚する2人には晴れやかなシャンパン。熟年の上司には熟したブルゴーニュ。若い彼女にははじけるようなペテイアン(少し弱い発砲酒)などが本当に似合います。


IW編>>話は変わりますが、レストランなどにあるワインの値段は、高いのか安いのか判断が難しいと思いますが、相場はどう見ればいいのでしょうか。

小仲:やはり、レストランのワインの価格は少し高いと思います。もちろん、レストランは人件費やいろんな諸経費等もあることですから仕方がないことでしょう。一般的に私が見るところ、酒屋で5,000円以下のワインなら2~3倍。酒屋で10,000円以下のワインなら1.5倍。酒屋で10,000円以上のワインなら1.2~1.5倍の値付けをしていますね。


IW編>>それより安ければ良心的、ということですか。でも、日常的に飲みたい人は、経済的ではないですよね。

小仲:しっかりしたレストランでない限り、ワインの種類も限られていますので、家でワイン好きの仲間とワイワイと飲むというのが一番経済的だと思います。ただソムリエの付いてるレストランなどだと合う料理などのアドバイスありますし、雰囲気を味わうこともワインを味わうことのひとつだと思いますので、レストランでワインを飲むのも大切なことです。


IW編>>ワインに詳しくなれる秘訣とかありますか?

小仲:それが特にないんです(笑)。ワインはやはり「乱飲」をしていろいろと悩んで、いろいろと語って、ふとわかる部分もあると思うから、欲張らずにだんだん道をゆっくりと極めていくしかないと思います。


IW編>>ありがとうございました。

◎Cava de Vin 小仲酒店ホームページ
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/konaka20/

●ワインの知識を深めるのに役立つページ

 奥が深いワインの世界、一朝一夕に詳しくはなれないもの。ぜひ、いろいろなホームページを見て、知識を深めてみよう。

メルシャンワインジャーナル
ワインと健康について、ワインアドバイザーオススメのおいしい店などワイン関連の情報が充実。

ワインスパイラル
歴史などの基礎知識から、世界各国のワイン情報などが得られる。会員料金(900円)を振り込むと、さらに深い情報が見られる。

ワインの丘
山梨のワイナリーのページ。国内のワイナリー情報、ワイン関連のリンクが充実している。

お酒の大辞典
ワインの市場調査レポート、酒税の情報ほか、酒全般の基礎知識が得られる。

ジャーディン ワインズ アンド スピリッツ
ワイン用の栓抜きやグラスの種類など、ワインに関する基礎知識をイラスト付きで紹介している。

ボルドーワインへようこそ
ボルドーワインに関する情報が満載。4,700件を超える「シャトーデータベース」では、販売の可否や所有者などが検索できる。

Visi-Vin
フランスなどのワイン醸造家を訪ねるための体験記事やコツを紹介している。ホテルや交通機関などの紹介もある。

Brigata Golosa
イタリアの生活情報、イタリアワイン講座などがある。

イタリアワイン紀行
ゲーム感覚で、イタリアのワインなどが分かる。ShockWaveプラグインが必要。

さとなおワイン発展途上日記
個人で飲んだワインチャートだが、量も豊富でコメントも親しみがもてる。

安ワイン道
3,000円未満のワインを飲み、その結果を「稽古日誌」につけている。

ワインの部屋
毎週2本づつワイン紹介しているコーナーや、お勧めのワインなどが紹介されている。

yy-Wine
ワイン醸造場の見学や各種ワインセミナーの体験記など内容豊富。40才以上限定の質の高い? ワイングループ「中年ワイン探偵団」も運営している。

ゆうこのおいしいチーズのページ
個人のチーズ体験記だが、専門書にも負けないほど内容が充実している。チーズ専門店のリストもあるので、実際に購入する際に参考になる。

●思いきってインターネットショッピング

 厳選したチーズやワイン、ワイングラスが買えるサイトを紹介する。店員には聞きにくいワインの解説も、インターネットならページに書かれていることが多いので、ゆっくり選べる。海外から日本に取り寄せられるサイトもあるので、ぜひチャレンジしてみたい。

VirtualVineyards
カルフォルニアワインとフードの通販ページ。日本にも郵送してくれる。日本語で申し込み方法を解説したページもあるので、便利。

WineWineWine
1,000種類を超えるワインを地域から選んで購入できる。売れ筋人気ランキングやボルドー、ブルゴーニュの人気投票が行なわれている。

Wine-net
世界2,000種類のワインやワイングッズ、チーズを販売している。一般小売価格より安く販売。

Cave de Vin 小仲酒店
ワインとチーズのセットなどを販売している。ワインは、3,000円以下の手ごろなものから高価なものまで幅広い品揃え。

www.fromages.com
フランス産のチーズがセットで購入できる。フロマージュコレクションでは、約70のチーズ解説があり合うワインも紹介されている。

ヴィランセ
チーズショップヴィランセのサイト。厳選されたチーズをセットで販売している。併設されているレストランも紹介されている。

Savoir du VIN
ワインの頒布会ショワジールや小物の通信販売がある。情報交換ができるワインフォーラムなどもある。

ギフトと引き出物の専門館「Net Circle」
ワイン用グラスセットを販売している。グラス2個セット4,000円~(5個以上で割引あり)。

RIEDEL Crystal
ワイングラスが有名な「リーデル」の通信販売。カートン(4または6脚)で購入すると、10%off。

●その他

ソムリエを目指す人向けに、本格的なワインの勉強に役立つページもある。さまざまなワインページをネットサーフィンしてワイン仲間を見つけるのもいいかも。

日本ソムリエ協会
ソムリエ呼称資格認定試験の問題、模範解答の掲載及び協会主催で行なわれたセミナーの模様等の紹介がされている。

CyberSommelier
サイバーソムリエチャレンジテスト。30分以内に30問に解答し一定レベルに達すると、認定書を発行する。マスターコースはかなり難しい。

ワインサークルAPOTEICA
八王子を基点に活動しているサークル。ワイン会や旅行記、テイスティングメモなどが紹介されている。

ワインシティで捕まえて
ワインに関するクイズを解きながら進めていく、恋愛シミュレーションゲーム。

赤ワインダイエット
赤ワインを飲みながら食事をするとダイエットができるという、赤ワインダイエット紹介本の販売。

Wine lovers' WebRing Japan
登録されているワインサイトにランダムに飛んでいける。リストなどもある。

('99/1/18)

[Reported by ちひろ/編集部]


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