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【法規制】

インターネットの有害情報を規制する法律「COPA」がまた敗訴

■URL
http://www.aclu.org/features/f101698a.html (ACLU)

 フィラデルフィアの米連邦地裁は1日、子供たちをネットの有害情報から守るための法律「Child Online Protection Act(COPA)」の執行を差し止める仮決定を下した。インターネットの有害情報を一律に禁止した「通信品位法(CDA)」が'97年に最高裁判所で違憲判決を下されたのに続き、その修正版とも言えるCOPAが再び敗北したことで、ネット規制の難しさが浮き彫りになった。

 COPAは、ポルノサイトなど未成年にとって有害な情報に子供がアクセスできないよう、Webサイト側に年齢確認などの対策を求めるものもので、昨年10月に議会で可決、クリントン大統領も署名していた。しかし、「未成年にとって有害な情報」の定義があいまいで表現の自由に抵触するなどとして、米市民団体のAmerican Civil Liberties Union(ACLU)、Electronic Frontier Foundation(EFF)、Electronic Privacy Information Center(EPIC)らが訴訟。11月末に同法の執行延期を命ずる仮決定が下され、3ヶ月間の延期期間が2月1日まで続いていた。今回出された仮決定は、COPAの発効を、さらに最終判決が下されるまでの間、延期するものとなっている。

 仮決定では、表現の自由への抵触のほか、年齢確認の効果が期待できないことなども理由に挙げられている。COPAでは商業目的のポルノサイトなどにクレジットカードによる年齢確認を求めているが、国外のサイトや非商業目的のサイト、Web以外の手段は規制できないとしている。また、クレジットカードを利用した確認方法も、確実性に疑問が投げかけられている。

('99/2/2)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp