■URL
http://www.reciprocal.com/docs/press/press_23.htm
http://www.a2bmusic.com/
音楽配信システムを開発する米Reciprocal社は、米AT&Tの子会社「a2b Music」から、創立者を含む開発チームを引き抜き、社内に音楽配信の新部門「Reciprocal Music」を設立すると発表した。
Reciprocal社は、音楽配信システム「Digital Rights Management(DRM)」を開発する会社。DRMは、コンテンツの暗号化、課金情報のトランザクション機能などを統合した音楽配信ソリューションシステム。4月には、Microsoft社の「Windows Media Technologies」との組み合わせによる音楽配信システムの開発も発表された(4月14日号参照)。なお、同社は、Microsoft社の資本参加を受けている。
一方のa2b Musicは、エンターテイメント業界でマネージメントやコンサルティングに携わってきたLarry Miller氏と、AT&T出身のHowie Singer氏によって'97年に設立された会社。AT&T Labsの開発した音楽圧縮技術を利用した音楽配信システムにより、RealSystem、LiquidAudioなどと並び、実用の音楽配信システムとして有力視されている。すでに米大手レコード会社5社などとのパートナー契約を結んでおり、メジャーなアーティストの作品をインターネット上で公開している。今回は、このa2b Musicから、Larry Miller氏とHowie Singer氏の2名を含む開発チームがReciprocal社の新部門に加わることになった。両氏はそれぞれ新部門での要職に付く予定。
インターネット上の音楽配信を巡って関連各社の提携/買収が続いており、状況は混沌としている。音楽配信の実用化に向けた今後の動向に注目だ。
('99/5/19)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]