社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は、19日、定例の記者会見を開催し、'98年度の使用料等徴収額などのほか、今後のネットワーク音楽配信への対応について発表した。
JASRACによると、'98年度の使用料等徴収額は984億円で、これは、過去最高の額とのこと。要因としては、小規模カラオケ利用店からの使用料徴収が進んだことと、CDのミリオンセラーがあいついだことがあげられるという。
また、今後のネットワーク音楽配信については、当初記者会見の発表事項に「インタラクティブ配信等デジタル・ネットワークへの対応について」があり、本来なら内容が発表される予定であったが、「基本方針をまとめている最中なので、発表は差し控える」とのことで、今後の予定を述べるに留まった。
発表によると、JASRAC内に、「デジタル対策本部」「次世代技術活用プロジェクト」の2プロジェクトを設立し、デジタル音楽配信への対応を図っているとのこと。現在、「コピープロテクション」「透かし」「認証」の3点の技術的な面について、国内外10社から製品の提案を受けているとのこと。今後の方針についての具体的な内容は、権利者との調整を図った上で、6月上旬には発表する予定。
なお、JASRACでは、作品データベース「J-WID(JASRAC Works Information Database)」のテスト公開を開始した。約120万曲の権利関係情報について検索でき、JASRACのサイトで利用可能。
('99/5/19)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]