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http://www.jima.or.jp/PRESS/990521.html
日本インターネット医療協議会は21日、Webサイトを開設している医療機関を対象に行なった「インターネットの医療情報の発信状況に関するアンケート」の調査結果を発表した。9割以上がWebサイトに診療案内を掲載しており、医療機関の多くはWebサイトを開設することで新規患者の来院を促せると考えていることがわかった。
調査結果によると、Webサイトの内容は「診療時間や所在地などの業務に関する案内」(92%)が圧倒的に多く、「専門の病気、疾患に関する医学情報」(68%)、「健康管理など病気の予防に関する情報」(57%)が続いている。Webサイトを開設した動機としては「病院機能等を紹介することにより、新規患者が受診しやすいようにする」(67%)がトップになった一方で、「病気、薬、健康管理に関する専門的情報が提供できる」(58%)、「患者と医師間の意志疎通、コミュニケーションが深められる」(42%)なども多く挙げられている。Webサイト開設で期待される効果としては「患者が医療機関を選択するのに役立つ」(67%)と「患者の医療機関へのアクセスビリティーが高まる」(62%)が多く挙げられており、新規患者の獲得手段としてインターネットに期待していることがうかがえるとしている。
掲載内容の責任所在については「主としてページ執筆者の責任としている」が69%だったのに対し、「組織として責任を負っている」はわずか17%。また、医療情報をインターネットで公開することで懸念される問題にとしては「誤情報、あるいは情報の誤利用により利用者が不利益を被る危険がある」(53%)、「情報発信が、商業主義、営利競争に利用される心配がある」(41%)、「情報の中身に対する発信者の責任を問いにくい」(28%)などが挙げられた。
アンケートは、Webサイトで情報を提供している医療機関875件を対象に3月20日から4月30日にかけて実施され、310の有効回答を得た。
('99/5/21)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]