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【業界動向】

ニフティ、料金体系を見直しユーザー数を増やす戦略

 ニフティ株式会社は6月3日、ニフティサーブの現状を報告した。同社によれば、会員数は現在270万人。'98年度の売上高は404億円で、'97年12月に大幅な料金改定を行なったのを受けて、昨年よりも売上高は若干落ち込んでいる。6月からは、また新たな料金体系にし、従来よりも基本料金が安い950円/月(3時間)のコースや、利用時間無制限のコースを増設するなど、料金コースを細分化している。プロバイダーの厳しい価格競争が伺えるが、ニフティでは、毎月の定額料金を徴収できるユーザーを増やすことで、売り上げを伸ばしていきたい考えだ。

 現状では、毎月4万人弱入会して3万人程度が退会し、月1万人程度の伸びという。'99年度の目標は、会員数300万人、売上高430億円に設定。企業のイントラネットにより企業ユーザーが減少することを考えて低めに設定した。

 ニフティは、3月末に富士通100%の子会社になったばかり。富士通でもプロバイダーサービス「InfoWeb」を運営しており、プロバイダーとして方向転換しているニフティとは競合する部分も多く、両者の関係がとりざたされている。それについて渡辺社長は質問に答え、「今は話せる状況にない。近々、富士通から正式に発表がある」と明言を避けた。

 現在のニフティサーブは、パソコン通信でなくプロバイダーと競合している。これに対してニフティでは、フォーラムのようなコミュニティやコンテンツなど、ニフティサーブの資産を有効活用して他のプロバイダーとの差別化を図っていくとしている。

('99/6/4)

[Reported by junko@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp