■URL
http://www.tivo.com/about/060999.html
大手メディアのNBCと、パーソナルテレビを開発しているTiVoは9日、戦略的な提携関係を明らかにした。NBCがTiVoに対して出資するが、その額は明らかにされていない。
TiVoが開発しているパーソナルテレビとは、流れている放送をリアルタイムにHDDに録画しておき、視聴者がリアルタイムで放送を見ながら、一時停止したり、巻き戻したり、スローモーションにしたりする事ができるシステム。さらに、見たい番組をいつでも見られるようにするオンデマンドな仕組みを目指している。同業他社としてReplayTVなどがある。TiVoではさらに双方性を高めるべく、視聴者が番組の評価をつけられるレーティングシステムを搭載している。
NBCの今回の提携、出資は、こうしたTiVoの技術をNBCの番組に取り入れようとするもので、視聴者がいつでも好きなときにNBCの番組が見られるようにすることが一つの目標となる。NBCではさらに、特定の視聴者だけをターゲットにした広告ビデオを番組の間に流すなど、TiVoの技術を生かした番組を考えたい意向。
NBCは巨大なテレビネットワークを有しているが、一方でインターネット事業にも力を入れている。コンピュータニュースのCNET、女性向けコンテンツのiVillage、インターネット広告の24/7Mediaなどに投資しているほか、ポータルサイトのSnap.comをブランドに冠した新会社NBC Internetを設立してもいる。
これらの動きはすべて同社の上級副社長Tom Rogers氏の「NBCの当面の焦点は、視聴者に向けて、賞賛に値するコンテンツを、考え得るあらゆるフォーマットで送り届けることにある」との発言に表れている。新技術の開発によって、良質のコンテンツが常に利用しやすい形で届けられるようになれば、それは喜ばしいことと言えるだろう。
('99/6/10)
[Reported by taiga@scientist.com]