PC用BIOSの開発で知られる米Phoenix Technologies社は、パソコンのデスクトップ上に特定のアイコンを表示させるサービスを提供する新会社「ebetween」をSOFTBANK Holdings社と共に設立したと発表した。また、Excite@Home、Lycos、Yahoo!など大手ポータルサイトや、Trend Microなどのインターネット関連企業数社が同社とのパートナーシップを表明した。
サービスは、詳細な内容は明かにされていないが、BIOSレベルで特定のアイコンをWindowsのデスクトップに表示するよう制御するというもので、同社が開発した「Virtual Bundling Technology (VBT)」によって実現される。マザーボードに組み込んだ形で出荷され、同社では、主にパソコンショップの「ショップブランドパソコン」での利用を見込んでいる。最初の製品は、米国、ヨーロッパ、アジア市場において、'99年第4四半期に登場する予定。
ebetweenに対応したパソコンでは、最初からデスクトップ上に「AOL」「Lycos」などというアイコンが表示されており、ユーザーがそれらのサービスにアクセスしやすくなっているという。大手パソコンメーカーの製品では、あらかじめソフトがバンドルされている場合も多いが、ebetweenでは、特定の製品/メーカーに限定せずに、対応したマザーボードを採用しているならショップブランドのパソコンでも、「仮想的にソフトをバンドルできる」というしかけだ。
この、ebetweenのサービスには、大手のポータルサイト/インターネット関連企業が参加を表明している。具体的な企業名は次の通り。
AOL、CNET、EarthLink、Excite@Home、Lycos、Snap.com、Trend Micro、Yahoo!
なお、ハードウェアメーカーでは、ABIT、BIOSTAR、Gigabyte、Luck Starなど13社が参加を表明している。
ebetweenの設立が発表された6月21日時点では、具体的なシステムの仕組みや、対応OSなど、明かにされていない部分も多いが、参加しているインターネット関連企業の豪華な顔ぶれを見ている限り、今後、インターネット市場において注目を集めそうだ。
('99/6/21)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]