ウェイブレスラジオコンソーシアムは、'99年10月から11月にかけて音楽配信の実証実験を開始すると発表した。実験は、全国5カ所に設置されるコンテンツ販売用端末と、ユーザー向けの携帯音楽端末により、約200名のモニターを対象に行なわれる。
同コンソーシアムは、平成10年度先進的情報システム開発実証実験「音楽等電子情報の転送時課金システムと端末ソフト開発」の開発を目的として組織された団体。NTTコミュニケーションズ、ジャパン・デジタル・コンテンツ、ダイナウェア、日本ビクター、ハミングバードネットワークの5社を主要メンバーとしている(2月25日号参照)。
実験は、東京3カ所、大阪、福岡各1カ所の合計5カ所のレコード店/ショールームなどに設置した販売用端末「ストリートスタジオ」から、専用の携帯音楽プレーヤーに音楽コンテンツを配信するというもの。携帯音楽プレーヤーには、電子財布機能が内蔵され、コンテンツ購入時の課金を容易にするとともに。個人間(携帯音楽プレーヤー同士)でコンテンツを転送した場合にも課金システムを利用できる。また、購入時/転送時の情報を記録できるため不正コピーの防止も可能とのこと。ウェイブレスラジオコンソーシアムでは、同実験による転送/課金システムをSDMIに提案する。
なお、実験に使用する携帯音楽プレーヤーについては、今回、ハード開発までの予算がでていないこと、また、コンテンツの転送/課金システム運用の検証という性格から、小型のパソコンを仮想的に携帯端末として利用する。また、配信されるコンテンツは、日本レコード協会の協力により、5月以降に発売された最新の楽曲を含む約1,000曲が提供される。また、音楽のほかにFM東京によるラジオ番組も提供される予定。
('99/8/10)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]