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松井証券が手数料を「ボックスレート制」に改訂
実質的な1取引あたりの最低手数料1,000円

■URL
http://www.matsui.co.jp/
http://www.matsui.co.jp/visitor/press/99_08_26.html

 松井証券は26日、本年10月の株式委託手数料完全自由化を前にして、本年5月発表の手数料体系を抜本的に改訂し10月1日から実施すると発表した。

 インターネット利用の新手数料体系は、国内外でも例をみない「ボックスレート制」(範囲料率制)を導入し、1日の約定回数・約定金額合計によって手数料を計算する。例えば、1日の約定回数が3回以下で約定金額合計が300万円以内ならば1日の手数料は3,000円。つまり、実質的な1取引あたりの最低手数料は1,000円となるわけだ。1日の約定回数の上限が3回増えるごとに3,000円、約定金額合計の上限が300万円増えるごとに3,000円がそれぞれ加算されていく。なお、5月発表時の手数料は約定金額×0.3%、上限100,000円・下限3,000円だった。

 同証券では、「この新手数料の設定により、既発表手数料水準と現行手数料、または他の証券会社が発表している手数料体系との比較は実質的に意味をなさなくなると考える」としているものの、前日に「手数料は成り行き注文で約定金額100万円まで一律1,000円」と業界最低水準の手数料を発表したマネックス証券のあとだけに、他社を意識した今回の改定であったことは否めないところだろう。今後も、このほかの会社が新サービスなどを発表してくる可能性が高いが、手数料の面では実質的な最低手数料1,000円という水準がひとつのフシとなりそうだ。

 10月からの手数料完全自由化、さらには満期集中に伴い来年以降、郵便貯金から数十兆円ともいわれる資金流出の可能性もにらみ、証券会社や銀行、保険など金融会社、または金融以外の一般企業も参入して熾烈な競争がはじまっており、今後ますます加速していくことだろう。

('99/8/26)

[Reported by betsui@impress.co.jp/x2600@bekkoame.ne.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp