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【電子商取引】

5,000点のコンテンツを用意し、携帯可能な専用ビューワーも開発

電子書籍コンソーシアムがオンデマンドによる販売実験

■URL
http://www.ebj.gr.jp/

E-Book Reader
電子書籍リーダー
 電子書籍コンソーシアムは16日、「ブックオンデマンドシステム総合実証実験」を11月1日から開始すると発表した。書店などに設置する専用端末またはインターネットを通じて電子化した書籍データを販売し、携帯可能な専用ビューワーやパソコン上で閲覧できるようにする。

 店頭向けの専用端末「メディアスタンド」を全国の書店、コンビニエンスストア、大学生協など19カ所に設置する。利用者は、購入した電子書籍をclik!ディスクに記録し、専用ビューワー「電子書籍リーダー」に読み込むことで閲覧できる。電子書籍リーダーは同実験用にシャープが開発したもので、縦1,024ドット×横768ドット表示可能な7.5インチ/モノクロ8階調の液晶を搭載。170dpi相当の解像度を持ち、ふりがななどの小さな文字も表示できるという。操作は画面にタッチして行なうほか、ページめくり用ボタンも用意されている。大きさは幅170mm×奥行き215mm×厚さ31.5mm、重さが約720g(電池なし)と、携帯するにはやや大きめ。clik!ディスク1枚で文庫本3冊程度が記録可能だ。

 インターネットを通じたパソコン向けのオンライン販売も行なう。ダウンロード購入した電子書籍は、専用ソフト「PCビューワ」(Windows 95/98/NT4.0対応)で閲覧できる。決済はNET-Uに対応する。

 コンテンツは49の出版社が提供し、実験開始時で3,500点、実験期間中に5,000点まで拡大する。小説、コミックを中心に実用書や学習参考書、辞典なども扱う。出版社主導の実験のため、過去に例を見ない数のコンテンツを用意できたとしている。実験による販売期間は2000年1月31日まで。価格は元となる紙の書籍と同等かそれ以下に設定する。コンテンツを暗号化するとともに利用者のIDも管理することで、購入者以外の電子書籍リーダーやPCビューワでは閲覧できないようになっている。

 実験にあたっては、電子書籍リーダー向けに500名、PCビューワ向けに1,000名のモニター読者を募集する。いずれも毎週1冊程度の電子書籍を自費で購入することが条件となる。募集期間は17日から10月4日まで。参加者には電子書籍リーダーまたはPCビューワが無償貸与される。

 コンソーシアムでは、実験を通じて電子書籍の利用形態を探るとともに、専用リーダーのスペックや記録メディアなどについても検討し、シームレスに事業化に移行させたいとしている。

◎問い合わせ先
電子書籍コンソーシアム・サポートセンター
TEL 03-5283-5615
E-mail info@ebj.gr.jp

('99/9/16)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]



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