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http://www.sun.co.jp/Press/release/1999/0920.html
サン・マイクロシステムズは20日、ネットワークコンピューティングシステム「Sun Ray Hot Desk アーキテクチャ」を発表、国内向けに製品の出荷を開始した。OSやアプリケーションの管理はもちろん、それらの実行、データ処理など、ほぼすべての処理をサーバー側で行なうもので、NCである「JavaStation」に比べ、集中管理形態がさらに推し進められている。
Sun Ray Hot Desk アーキテクチャは、クライアント端末「Sun Ray 1 エンタープライズ・アプライアンス」と、「Sun Ray エンタープライズ・サーバ・ソフトウェア」で構成。両者間を「Hot Desk プロトコル」で通信する。Sun Ray 1は、クライアントOSも搭載されないシンプルな端末で、入力/表示といったインターフェイスに機能が絞られている。「エンタープライズ・サーバ・ソフトウェア」は「Sun Enterpriseサーバ」上で稼働し、ユーザーの認証や環境管理を行なうほか、サーバー上の既存Solaris用アプリケーションをSun Ray 1から利用できるようにする。スマートカードによりユーザー認証を行なうようになっており、Sun Ray 1の前面に用意されたスロットにカードを抜き差しするだけで、各ユーザー固有のデスクトップ環境が表示・利用できる。同社では、1台のクライアントを多数のユーザーが利用し、しかもそれぞれ固有のデスクトップ環境を必要とするコールセンターや金融サービス、教育機関などに最適なシステムだとしている。価格は、Sun Ray 1が1台5万8,000円(キーボード/マウス付属)、「エンタープライズ・サーバ・ソフトウェア」が9万8,000円(シングルCPU版)。サーバー1CPUあたり10~20台のSun Ray 1を運用することができる。
なお、同社ではSun Rayを、JavaStationに置き換わるものとは位置づけておらず、JavaStationの出荷も継続する。WANやインターネットの環境では、端末側に処理能力のあるJavaStationのほうが有効なソリューションになるとしている。
また、Sun Rayで使れわれているHot Desk プロトコルをライセンス供給することで、サードパーティによるデバイスの開発も計画している。
('99/9/20)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]