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【オンライントレード】

日本オンライン証券が「Kabu.com」を11月から本格スタート
「カブナビ」で業界初の条件注文が可能

■URL
http://www.kabu.com/

 日本オンライン証券は21日、オンライントレードサービス「Kabu.com」の事業概要を発表した。

 営業開始は、手数料が完全自由化となる10月1日からとなっているが、実際はこの日が口座開設資料の受付開始日。本格的な取引開始日はシステムやサービスのテストが完全に終了してからとなり、11月中を予定している。取扱商品は、東証・大証・名証上場株式(証券保管振替機構取り扱い銘柄)、店頭登録株式(マーケットメイク銘柄除く)。投資信託は、取引開始当初はMMFとMRFを扱い、そのほか各種投信を年末までに取り揃えていく予定。

 Kabu.comは、インターネットをはじめ電話(自動音声応答)、FAX、携帯電話など、あらゆるチャネルから24時間365日売買注文を出すことができる。特に、条件注文が可能な「カブナビ」(特許申請中)は業界初のサービス。これまでの取引では、注文は指値か成行の2つしか出来なかったが、株価動向に応じたもっと多様な注文が可能になっている。例えば、「ある株が500円まで下がったら510円で売り指値する」、「750円で買い注文を出すが800円を超えてきたら注文取消し」、「ある株が1,000円超えたら成行買い」といった注文ができる。取引が成立した場合、成立したことを知らせる約定通知が、電子メールや携帯電話など指定したチャネルにリアルタイムで送信される。これら取引履歴や預かり残高表示などは、リアルタイムでWeb上に反映されるほか、FAXによる取り出しもできる。また、売買が成立したときや注文に限らず、指定した銘柄が指定した価格になったときも、これら指定したチャネルに連絡が届くようにすることも可能。

 このほか、会社四季報データや銘柄スクリーニング、日替わり投資ゼミ、年内発売予定のMicrosoft Money 2000との連携は無料で提供される。リアルタイム株価やチャート、マーケット情報、ニュースなどが提供される「QUICK for kabu.com」の利用は、半年3,000円、年間では5,000円の料金がかかるが、年内は無料。

 手数料は2つのコースに分かれている。Aコースでは、インターネットを利用した成行注文で、約定代金50万円までが手数料1,500円、同100万円までが2,000円、同100万円以上が約定代金×0.2%。これをベースとして、指値・条件注文は500円加算、電話~音声自動応答利用)は200円加算、電話~オペレーター利用は2,000円がそれぞれ加算される。12月1日から開始される予定のBコースでは、インターネット利用に限り月額基本手数料20,000円で10回分の株式売買が可能となっており、11回目以降は1回2,000円の手数料がかかる。このコースを利用するには1回当たりの約定金額の上限が500万円(前日終値ベース)という条件がある。しかし、その半面指値や成行、条件注文など注文方法が問われない。なお、年末までに口座を開設すると、初回手数料は無料。

 会見した藤島久則代表取締役社長は、「10万口座に至る前には採算が取れると予想しており、3期目となる2001年には黒字になるだろう」と述べた。顧客ターゲットとしては、20代から40代のインターネットに興味があるサラリーマンを中心に考えているという。同社は、いわゆる異業種から証券業に新規参入した企業のひとつとされる。株主構成は、伊藤忠商事が58.95%、朝日生命保険が10.00%、第一勧銀が5.00%、安田火災海上保険が5.00%、東京短資が5.00%、ジャフコ・グループが5.00%、新規事業投資が3.00%、東京ベンチャーキャピタルが2.50%、伊藤忠キャピタル証券が2.50%、マイクロソフトが2.00%、富士通が1.00%、大西光英が0.05%となっている。

('99/9/21)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp