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【Fall Internet World '99レポート】

Fall Internet World '99レポート~こんなモノ見つけました

 インターネットワールドの会場に出展しているモノは各種サービス、ISPなどが圧倒的に多いが、その中にハードウェア製品もいくつかあった。今回は会場で見つけたハードウェアを紹介することにしよう。

●インターネット対応電子レンジ


 この電子レンジは単なる電子レンジではない。なんとインターネットに接続されているのだ。写真ではちょっとわかりにくいが、電子レンジの側面にバーコードリーダーが埋め込まれていて、冷凍食品などのパッケージにあるバーコードを読ませると、インターネットを使いサーバーから調理方法を読み込む。いちいちボタンで操作しなくても、読み込んだ調理方法に従って自動的に調理をするというしろもの。果たしてそんな商品が本当に必要なのだろうかなどと考えるのは無粋だ。実はこの電子レンジを開発したのは組みこみデバイスを開発する会社で、電子レンジは単なる技術デモの一つ。しかし、単品の冷凍食品ならわざわざこんな装置はいらないが、すでに日本でもある「毎日違う食材」を届けてくれるサービスで採用すればちょっとは便利かも。いちいち調理方法を読まなくても、電子レンジの言うとおりに作業をすれば失敗なく一丁あがりというわけだ。

インターネット対応電子レンジ
インターネット対応電子レンジ(右側面には
バーコードリーダーが埋め込まれている)

●街角から絵はがきメールを送ろう


 このキオスク端末は街角から絵はがきを送れるというもの。プリクラのように上部にあるカメラに向かってスマイルし、デジタルカメラで自分を撮影する。そしてその画像を送りたい相手のメールアドレスを入れ、いくつか用意されているメッセージの雛型から好きなものを選択する。するとこの画像が収められている場所のURLがメールで送られるというもの。受け取った人はURLをクリックすることで画像を表示できる。

 そういえばサンフランシスコのケーブルカー乗り場のあたりで、パソコンとデジタルカメラと携帯電話で記念の写真を友達にメールするというサービスをやっている人を見たことあるなぁ。旅先から絵はがきではなく、デジタルカメラの写真が届く…これもインターネットが一般的になっている証拠? こんな専用のキオスク端末が本当に街中に登場する日も近いのかもしれない。

街角から絵はがきメールが送れるキオスク端末
街角から絵はがきメールが送れるキオスク端末

●郵便用のハカリ


 インターネットで切手を買えるという素朴だが画期的なサービスをstamps.comとe-stamp.comの2社が発表して話題となったが、stamps.comのブースでは手紙の重さを計るハカリが出品した。このハカリそのものがインターネットにつながっているわけではなく、このハカリをPCにつなげておき、郵便物を載せるとその重さにあった郵便料金の切手が発行できるというもの。もちろん、オフラインのハカリで計って、重さを入力してもよいのだが、どうせ計るならPCにつなげてしまえというもの。アメリカでは毎月の生活費の支払いは小切手を郵送する方法で行なっている人が多いので、個人が切手を使う場面は日本よりもはるかに多い。オフィスでもなんだかんだいって、日本よりも郵便の量は多いので、主にオフィスで郵便物を送るにはこんなハカリがつながっていると便利かも(本当?)。

stamps.comでは郵便物の重さを量るハカリを出品
stamps.comでは郵便物の重さを量るハカリを出品

●遠隔会議用ホワイトボード


 インターネットワールドの会場で見たハードウェアの中でも最もハイテクだったのがこのホワイトボード。いつもどおりホワイトボードに文字や絵を書くと、そのイメージがネットワークを伝わって遠隔地にある画面に表示される。これまで遠隔会議用の「ホワイトボード」と呼ばれるソフトウェアは名ばかりで、実際には書きにくいマウスで画面に文字や絵を書くという技術のお遊びだった。この商品は本物のホワイトボードを使うところがミソ。しかも、肝心なのはホワイトボード自身ではない。ホワイトボードは市販のものでOK。写真の左端についている取っ手のようなハードがホワイトボード上のペンの動きを読み取る装置。使用するペンは通常のものでよいが、専用のカートリッジに入れて使用する。このカートリッジにはちょっとした仕掛けがあり、読み取り機からペンの動きを2次元で読み取れるようになっている。こんな端に1か所だけ取り付けた機械でなぜペンの動きから2次元の画像が再生できるのか私には不思議だが、なにしろよくできている。色も使い分けることができる。インターネットに対応してなくても、ちょっとびっくりするハイテクグッズだろう。

既存のホワイトボードに読み取り機(右端)を吸盤で取り付ける   画面にはホワイトボードと同じ画像が表示される
既存のホワイトボードに読み取り機(右端)
を吸盤で取り付ける
  画面にはホワイトボードと同じ画像が
表示される

●ニンテンドー64用のインターネットアダプター


 セガのゲーム機「ドリームキャスト」はインターネットへのアクセス機能を持つが、ニンテンドー64でもこのアダプターを装着することで、インターネットのウェブの表示や電子メールの送受信ができるようになる。しかし、出ている画面はフェイク。まだデモもできない状態ということで、ちょっと残念。

ニンテンドー64用インターネットアダプター
ニンテンドー64用インターネットアダプター

●アメリカ人にとってクリスマスは気合が入る!


 会場の中で際立ってクリスマスの雰囲気たっぷりのブースがある。それがivebeengood.comだ。このサイトはクリスマスのプレゼント商戦用の画期的なアイデアのサイト。たとえばあなたがクリスマスプレゼントとして欲しいものをインターネットのオンラインショップで選び、ivebeengood.comの「欲しいものリスト」に登録しておく(商品名、価格、扱い店舗名、URLなど)。この「欲しいものリスト」を家族や知人に知らせ、プレゼントする人はそのリストから商品名をクリックすれば商品を販売しているオンラインサイトに直接ジャンプして即購入。つまり、とてもカンタンにお買い物ができるというサービス。もちろん、「欲しいものリスト」は特定の人だけに見せるように設定できるので、プライバシーもばっちり確保されている。

クリスマスの雰囲気たっぷりのブース
クリスマスの雰囲気たっぷりのブース

※Photo by Akiko Nabeshima/People Photoshop

('99/10/12)

[Reported by Yoshihiro Nakajima/IPG Network, Inc.]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp