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【業界動向】

Amazon.com、売上が2.3倍増加するも損失が3.3倍に膨らむ

■URL
http://www.amazon.com/

 オンライン小売の大手Amazon.comが27日、7-9月期(第3四半期)決算を発表した。

 売上高は、3億5,577万ドルと前年同期に比べ2.3倍増となった。特別損失を除いた利益は8,581万ドルの損失となり、前年同期の2,447万ドルの損失から3.5倍も膨らんだ。1株あたりの利益(EPS)でみると26セントの損失で前年同期の8セントの損失から3.3倍増加しているが、市場予想の28セントの損失よりは小幅にとどまった。

 オンライン販売の競争に勝ち抜くため、業容の拡大や販売促進活動など売上の伸びを上回る投資やコストを引き続き計上。マーケティング費用が8,655万ドルと前年同期に比べ2.3倍増、開発費が4,460万ドルと同3.4倍増、一般管理費が1,851万ドルと同3.7倍増とコストがかさんでいる。

 Amazon.comのみならず、インターネット上でビジネスを展開している企業のほとんどは同様の背景から赤字体質が続いている。Bezos said創業者・最高経営責任者は「顧客を増やすのが重要で、黒字化を急ぐことはない」としている。9月末現在の利用者は1,300万人以上で、前年同期の450万人から2.8倍増加。顧客の72%はリピーターだという。

 一方、この日の株価の終値は前日比5 5/16ドル安の75 15/16ドルと一段安だった。決算は引け後に発表され、アフターマーケットでは71.5ドルと通常取引からさらに4ドル強下げた。株価推移をみると、90ドル~100ドルが上値のフシになっており頭が重い。収益体質が変化するなど大きな展開がない限り、当面はだいたい50ドル~90ドルのレンジ相場が続きそうだとの見方もある。

('99/10/28)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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