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【イベントレポート】

情報通信の総合展示会「COM JAPAN 1999」開催

■URL
http://www.comjapan.gr.jp/
http://home.jesa.or.jp/jp/topics/19990924-02/ (ネーミング募集)

 情報通信の総合展示会「COM JAPAN 1999」が東京ビッグサイトにて開催された。主催は、通信機械工業会、日本電子工業振興協会、日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会の3団体。国内外301の企業/団体が出展者しており、会期は11月5日まで。会場では、携帯端末などモバイル関連の製品が多く展示されていたが、ここでは、主にインターネット関連の展示を紹介したい。


kiosk アンリツ株式会社のブースでは、インターネット接続可能な情報キオスク端末「FT9300」(写真)が参考出展された。CCDカメラやICカードリーダー、指紋認識用インターフェイスなどを備えており、操作はタッチパネルにより行なう。同社では、チケット販売や、ニュース/音楽の配信、公衆テレビ電話などに利用できるとしている。こうしたキオスク端末は、過去に開催された展示会でも幾度か出品されているが、メーカーが端末機器を単体で作成する技術はあっても、インフラが整備されていないのが現状だ。是非、実際の「街角」への設置を望みたいところ。

 NTTコミュニケーションウェア株式会社のブースでは、「インターネットゲーム用ミドルウェア」を参考出品した。これは、ゲームソフト内に小サイズのミドルウェアを組み込むことにより、端末同士で小規模なネットワークを自動的に構築しゲームを楽しめるようにするというもの。従来のようにアプリケーション専用のサーバーを構築する必要がないのが特徴だ。さらに、それらの小規模ネットワークを連携させ、数万人規模のネットワーク環境を構築することも可能。同社によると、このシステムによるネットワークゲーム提供時期等詳細は決まっていないが、現在、数社のゲームメーカーとの話し合いを進めているとのこと。


 ほかに注目を集めたのは、松下電器産業株式会社のブースで参考出品された「SDメモリーカード」対応の試作品群だ。SDメモリーカードは、松下、東芝、米SanDisk社の3社により共同開発された著作権保護機能付きの小型メモリカード。ブースでは、SDメモリーカード対応の携帯端末やデジタルカメラなどが展示された。多くはモックアップだが、携帯音楽プレーヤー「SD Music Player」は実際に動作しており、会場では音を聞くこともできる。同社では、2000年春の販売を予定している。ほかに音楽関連では、腕時計型の音楽プレーヤーやSDメモリーカード対応でヘッドホン端子付きの携帯電話が展示された。なお、松下電器の関連会社、松下通信工業は、NTTドコモと共同で、SDメモリーカード対応の携帯音楽プレーヤーによる音楽配信実験の実施を発表している(本誌9月30日号参照)。松下電器は、今回の試作品と実験で使用される端末との関連を明らかにしていないが、おそらく近い形状のものになると考えられる。

SD対応携帯端末 SD Music Player 時計型プレーヤー sd対応携帯電話
SDメモリーカード携帯端末
SD Music Player
腕時計型の音楽プレーヤー
SDメモリーカード携帯電話

 なお、COM JAPANは'97年以来3度に渡って開催されてきたが、来年度からは、エレクトロニクス関連の展示会「エレクトロニクスショー」と統合されて開催される。現在、新展示会のネーミングを募集中。締め切りは11月12日までで、特選には、賞金50万円が贈られる。

('99/11/2)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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