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【業界動向】

ソフト開発・販売のメッツが2月18日にマザーズ上場予定

■URL
http://www.metscorp.co.jp/
http://www.tse.or.jp/listing/newlylisting.html

 コンピュータソフトの開発・販売を手掛けるメッツ(コード4744)は、昨年11月に東京証券取引所の新興企業市場マザーズに上場申請したが、今月20日に東証がこれを承認した。これで、マザーズ上場は3社目となる。

 上場予定日は2月18日。公募は1,000株(額面5万円)で、公募価格の決定はブックビルディング方式をとる。2月1日に発行価額・仮条件が決定され、その後2月3日から8日にかけて需要動向を把握し9日に公開価格を決定する予定。

 同社の主力製品は、グラフィックソフト「G.CREW」「Photo Crew」シリーズのほか、1991年10月の発売以来累積ユーザー数150 万人を超えた毛筆マルチ宛名印字ソフト「筆自慢」シリーズがある。現在、既存の流通ルートを使用したソフトバンクコマース等の流通業者への販売(1999年3月期で売上全体の82.3%)と、登録ユーザに対してダイレクトメールを発送し発注を受ける従来型のダイレクト販売である通信販売(同17.7%)という二つの形態で販売を行なっている。今後は、ダイレクト販売を主体とした販売体制に移行することを計画している。従来型のダイレクト販売である通信販売に加え、インターネットを利用した受注販売とダウンロード販売を展開していく予定。

 1999年3月期の業績は、売上高が12億7,199万円(前期比24%減)、経常利益が2億9,006万円(同42%増)。売上の構成は、グラフィックソフトが54.1%、筆自慢などその他ソフトが45.9%となっているが、2000年3月期中間決算では65.9%、34.1%となっている。

 前期までは、低価格戦略を採用してきた結果製品単価が下落し、売上高が減少する傾向が続いた。これに対し、累積仕入れ本数の増加による仕入単価の削減や製造コストの削減などにより利益を確保した。

 同社では、この経営戦略を大幅に変更していく。一定以上のシェアを獲得することが将来的な利益の源泉になると考え、広告宣伝の拡大や利用期間限定など見本製品の無償配布、既述のインターネット利用の販売などによりユーザー数を増加させることに焦点をあてる。このように、利益よりもシェア重視の戦略をとるため、前期までのような経常利益の推移は予定していないという。

(単位:千円、%)
決算期 1995年3月期 1996年3月期 前期比 1997年3月期 前期比 1998年3月期 前期比 1999年3月期 前期比
売 上 高 492,768 924,169 87.5 1,708,711 84.9 1,672,814 ▲ 2.1 1,271,994 ▲ 24.0
経常利益 41,082 139,243 238.9 118,074 ▲ 15.2 203,948 72.7 290,061 42.2
売上高経常利益率 8.3 15.1 6.9 12.2 22.8

(2000/1/20)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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