■URL
http://www.riaa.com/piracy/press/012100a.htm
http://www.mp3.com/response.html
米レコード協会(RIAA)は、MP3音楽配信大手のMP3.comの新サービスに関して、著作権侵害でニューヨーク連邦地裁に提訴したと発表した。RIAAは、MP3.comが1月13日に発表した新サービス「Instant Listening Service」と「Beam-it」の提供中止を求めている。RIAA側の原告としては、UMG、SONY MUSIC、WARNERなど主要なレコード会社が名を連ねている。
Instant Listening Serviceは、MP3.comと提携する販売業者から購入した音楽CDを手元に届く前に即座に試聴できるサービス。一方のBeam-itは、ユーザーが所有するCDをパソコンに挿入すると、その音楽がMP3.comのデータベースにあれば、どこからでも自分のCDライブラリを聴くことができるというサービス。MP3.comのデータベースには、45,000タイトル分のCD情報が収められているという。
RIAAは、このサービスには、MP3.comには使用が認められていない、著作権で保護されたデジタル音楽のライブラリを使用していると主張。また、MP3.comは、著作権者の許可を得ずに、デジタル音楽のデータベースを構築したと訴えている。
RIAAは、このようなサービスは明確な著作権侵害であり、レコード会社だけでなく、多数のアーチストや小売り業者、著作権者と契約した技術会社などの事業を無効にするものだと非難している。
一方のMP3.comは、CEOのMichael Robertsonの名で「RIAAは我々と誠実に話し合うつもりがない」と非難。新サービスは“ヴァーチャルなCDプレイヤー”に過ぎないとして、「ユーザーは、我々のサービスを通して自分の持っているCDを聴いているだけ」と主張している。MP3.comでは、これらの主張とRIAAからの手紙の文面をサイトで公開しているほか、ユーザーからの意見を掲示板で受け付けている。
(2000/1/24)
[Reported by Hiroyuki Et-OH / okiyama@impress.co.jp]