オークションサイトを利用するのは非常に楽しい経験だが、支払いが煩わしいのが大きな欠点とも言える。特に支払いが遅れたりすると、商品がなかなか送られてこないからだ。
米国ではこの状況を克服するために、ベンチャー企業PayPal.comのサービスを利用する人が急増している。同社の発表によれば、オークションサイトeBayで、通常の小切手などのほかで最も多く利用されているのがPayPal.comで、現在29,000アイテムで利用されているという。
PayPal.comは、基本的にクレジットカードで個人を相手に金銭を支払うシステムといえる。利用者は、まず同社のページに登録をする(無料)。次いでお金を支払いたい相手のメールアドレスと支払いたい金額を記入する。すると、ものの数秒で相手の銀行の口座にお金が振り込まれるというしくみだ。もしも、相手がPayPal.comの会員でなかった場合にも、メールが届いた後に登録することでお金を受け取れるようになっている。このように非常に簡単に、しかも素早くお金のやりとりができることが利用者に受けた原因だろう。
しかし残念なことに、このサービスはまだ日本では利用できない。同社の案内によると、今年中には世界のいくつかの国で利用できるようになるとのこと。これまで海外の商品をオークションで落札すると、国際為替を利用するなど面倒な手続きが多かっただけに、サービス開始が楽しみだ。
(2000/2/1)
[Reported by taiga@scientist.com]