さくら銀行、野村證券、日本生命、三井海上火災の4社は7日、コンテンツやサービスをワンストップで提供する金融ポータルサイトを共同で構築するで基本合意したと発表した。このほかに、住友銀行、外資系銀行グループ1社が参加する予定になっている。
ポータルサイトの利用は無料で、サービス開始は本年上半期中を予定しており、まだURLやWebサイトの名称などは決まっていない。サイトの運営は、参画企業が日本IBMに委託する。
各社の提供するホームページ・サービスを自由に往来できるアクセスチャネルとして、ワンストップの複合的金融サービスの実現を目指すという。ポータルサイト独自の機能としては、各社との取引状況を画面上で一覧できるユーザーごとのカスタマイズされた「マイ・フィナンシャル・ホームページ」を提供する計画。金融情報や各社の推奨商品の告知などを提供する。
ほか、金融情報関連会社や物販モールなどの参画も求めていくとしている。
参画企業をみれば、銀行、証券、生命・損害保険と一通り金融分野をそろえたかたち。野村證券と日本生命のメインバンクはさくら銀行。さくら銀行と富士通が設立を目論んでいるインターネット・オンラインバンクに日本生命が資本参加するなど共同で取り組んでいることも多い。また、さくら銀行と三井海上は三井グループの中核を担い、さくら銀行と住友銀行は将来統合を前提とした全面提携で合意している
まだサービス開始前で不透明な部分もあるが、「ポータルサイト」とはいっているものの、実質的には単なるリンク集サイトといってしまえるかもしれない。Webサイト独自の機能としてページのカスタマイズができる予定だが、各社と取引があるユーザーしかこのサービスのすべてを享受できないだろう。
今回の4社のほか、銀行関連では第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行や、あさひ銀行、東海銀行の2行などグループ化が進んでおり、競争も一段と激しくなるだろうがユーザーサイドに立ったサービスを念頭に進めて欲しい。
(2000/2/7)
[Reported by betsui@impress.co.jp]