■URL
http://www.webswap.com/about/pr/pr_feb6_2000.html
メソポタミア文明以来人類の間で最も普遍的に行なわれてきた取引の手法、「物々交換」がインターネットの力を得て新しいステージに立とうとしている。ハイテクベンチャーの世界で大きな影響力を持つベンチャーキャピタルSequoia CapitalのパートナーでUSWeb/CKSの会長でもあるMark Kvamme氏は「物々交換はオークションやバーター取引よりも大きくなるかもしれない。なぜなら物々交換にはもっと広い潜在的なユーザーベースがあるからだ」と期待感を表明している。
このMark Kvamme氏がボードメンバーを務めることになった物々交換サイト「WebSwap.com」がサービスを開始した。
このWebSwap.comでは、まず無料のユーザー登録をする。次いで自分が持っている不要品で出品できる物と、それと交換してもらいたい物を登録する。すると現在特許出願中の「マッチングエンジン」が適切な交換相手を捜し出してくれる。さらに、二人の間の取引だけではなく、3人の間の込み入った取引をも提案してくれるために、物々交換がうまくいく可能性が高まる仕組みとなっている。物々交換する相手が見つかると、メールで通知され、気に入れば取引成立となる。配達などの手続きは、双方の間で責任を持って行なうことになっており、この点ではeBay、Yahoo!Auctionなどと似ている。
このサイトへの出品などの手続きは無料。利用者は、取引が成立したときに料金を支払う。この料金の目安は、10ドルまでの商品を物々交換した場合にはWebSwap.comに0.5ドル支払うと言った程度だ。
このサイトのアイディアは、WebSwap.comのCEOであるJens Christensenと妻のNeguine Navabが、2人の子供のおもちゃや衣類でガレージが一杯になってしまい処分に困ってしまったときに生まれたという。同氏は「我々の考えはシンプルでした。もし我々が、最早いらなくなってしまった物すべてを、我々が欲しい物と交換することができたらすばらしいじゃないかと言うことです」と話す。
このアイディアは、幾つかの調査によっても裏打ちされる。調査会社のGreenfield Onlineが'99年12月に行った調査では、インターネットユーザーのうち4分の3は最近友達や家族の成員と物々交換を行なったことがあり、5分の3のインターネットユーザーが「もし物々交換がオンラインでできたら嬉しい」と答えている。
さて、この物々交換取引は次のオークションになりうるのか、そしてWebSwap.comは次のeBayになりうるのか、注目されるところだ。
(2000/2/8)
[Reported by taiga@scientist.com]