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http://www.egain.com/acquisition
eGain Communicationsは、Big Science Companyを3,500万ドルで買収することで合意したと発表した。Big Scienceは「Klones」と呼ばれるソフトウェアエージェントを商品化している会社。eGainはこれを自社のソリューションに加えるために買収に至った。
eGainは、ECにおけるカスタマーサポートの分野に特化したソリューション企業。膨大な電子メールの管理を迅速に行なうシステム、Webコラボレーション、インターネットを使った音声通話、WebでFAQを自動生成するソフトなどを組み合わせて、顧客となる企業に優れたカスタマーサポートを提供できるようにしてきた。
これまでのカスタマーサポートでは、膨大な人海戦術によって顧客のニーズに1つづつ応えていくという手法が多かった。しかし、eGainのような新しい種類のカスタマーサポートでは、顧客の「セルフサービス」によって多額の人件費を節約でき、どうしても人間が対応しなければならないときだけ人間を使う、というように効率化が進んでいる。
このようなカスタマーサービスでは、顧客が自分で質問の答えを探してくれることを期待して、FAQがWebに上げられていることが多かった。しかし、質問の数が多くなると顧客が非常に面倒な作業を強いられると言う欠点もあった。
そこで今回eGainが手に入れたソフトウェアエージェントが「Klones」。これは自然言語(英語に限る)を「理解」するようにプログラムされており、質問を普通の文章で打ち込むと類推してデータベースから自動的に答えを持ってきて表示する。そのため、同じような質問に関しては人の手を煩わすことなく答えを提示することができる。また、画面には、エージェントの「顔」として様々な写真を表示することができるため、機械を相手にしているという冷たさも幾分和らいでいる。
同様の技術として商業化されている物としては、AskJeevesがまず始めに「自然言語で応えてくれるサーチエンジン」として事業化したが、最近ではカスタマーサポートのソリューション分野にも進出しており、需要が高まっている。
(2000/2/10)
[Reported by taiga@scientist.com]