米America Online (AOL)子会社、Netscape Communicationsは15日、新型のブラウザーエンジン「Gecko」を実装したWWWブラウザーの次期版について、ベータを60日以内に公開すると発表した。Geckoは、オープンソースプロジェクトの「Mozilla.org」で開発されている技術。現在、Geckoを搭載したブラウザーは、「Milestone 13」と呼ばれるアルファ版が公開されている。
Geckoは、Netscape社が'98年12月に発表した、軽量で高性能なブラウザーエンジン。容量がわずか1.4MBと軽量で移植性が高いため、携帯機器やセット・トップ・ボックスなどの情報家電への搭載が容易。また、従来のブラウザーよりも数倍高速で、W3C勧告の標準仕様、CSS、HTML4.0、DOM1、RDF、XMLなどを実装する計画だ。
次期版のブラウザーを間もなく公開するという発表は、Netscapeが数々の記録を達成したという発表の中で明らかにされた。それらの記録として、オンラインサービス「Netcenter」の会員数が2,500万人を突破したこと、'98年1月から'99年12月の期間に1億500万コピーの「Navigator」と「Communicator」がダウンロードされたこと、オープンなコミュニティによるディレクトリ構築プロジェクト「Open Directory Project (ODP)」において150万サイトが登録されたこと、を挙げている。
(2000/2/16)
[Reported by Hiroyuki Et-OH]