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【業界動向】

サイバーエージェント、3月24日に東証マザーズ上場

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 東京証券取引所は29日、インターネットや電子メールを通じた広告代理業務を手掛けるサイバーエージェント(コード:4751)のマザーズ上場を承認した。これで、マザーズ上場銘柄は6社目となる。

 上場予定日は3月24日。上場に際して3月23日払込で1,500株の公募増資を行なう。3月7日に発行価額と仮条件を決定し、3月9日から14日にかけて需要状況を把握して3月15日に公開価格を決定する。主幹事証券は大和SBCM。

 同社の広告は、あらかじめ広告主と約束したクリック数を満たすまで広告を広告媒体に掲載し続け、そのクリック数が満たされた時にはじめて広告料金を収受することを骨子とする「クリック保証型システム」を導入している。1週間や1カ月単位など一定期間Webサイト上に広告を掲載することを保証する「期間保証型」や、一定のページビュー(PV)の数が達成されるまで広告を掲載しつづける「PV保証型」(インプレッション保証型)とは、料金を課金する仕組みが違う。

 広告品目として「サイバークリック」では、提携している媒体者のWebサイト(1月末で4,728件)上に広告主からの広告を一斉に掲載できる。バナー広告のほか、ロゴボタン広告、テキスト広告がある。媒体となっているWebサイトを見たユーザーが、広告(リンク)をクリックして広告主のWebサイトへ誘導される回数が保証数に達すると、広告主より広告掲載料金を徴収する仕組み。広告掲載料金の1クリック当たり単価は、保証クリック数に応じて設定しており、1月末の定価は1クリック当たり70円~90円。

 これと同様に、Webサイトではなくメールマガジン上に広告を掲載する「クリックインカム」もある。提携しているメールマガジンは1月末で2,536件。定価は1クリック当たり110円~140円となっている。

 売上の計上は、保証したクリック数が達成された時点となる。そのため、広告依頼(受注)が急激に増加したとしても、保証クリック数の達成に長時間を要した場合は増加に対して即座に売上も伸びるわけではない。

 また、広告を掲載してもらう媒体者に対する掲載料(クリック数に規定のクリック単位を乗じた額)を支払う。支払いは、累積額が5,000円を超えるごとに、毎月月末締めで翌々月の10日までにに支払う契約になっている。そのため、広告主からの広告収入と、媒体者への掲載料支払いのタイミングがずれることで、必要資金が先行して発生することもありえる。

 1999年9月期決算は、売上高が4億5,219万円(前期比22.6倍増)、経常利益が3,572万円の損失(前期232万円の損失)。

 競合他社には、バリュークリックジャパン(主にクリック保証型)やダブルクリック(PV保証型とクリック保証型)、サイバーコミュニケーションズ(主にPV保証型)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(主にPV保証型)、まぐクリック(メールマガジン配信サイト「まぐまぐ」への広告配信)などがある。

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(2000/2/29)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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