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■URL
http://www.kyoseichu.com/
http://www.bookpark.ne.jp/cogen/
作家の村上龍氏は、最新の長編小説「共生虫」を単行本刊行に先がけオンデマンド・セルフパブリッシングで先行販売する。発売は3月1日から15日までの期間限定。発行部数は1,000部で、価格は3,000円(送料別)。オンデマンド・パブリッシングには、富士ゼロックスのオンデマンド出版サービス「BookPark」が協力する。
富士ゼロックスでは、読者がインターネットを使って、欲しい出版物を検索し注文すると、実際に製本された書籍として届けられるというカスタム出版サービス「BookPark」を1997年から提供している。村上龍氏は、1999年12月にBookParkサービスの一環として既発表の短編を提供していたが、今回は新刊をオンデマンドで自ら発表することになった。
今回販売される「共生虫」は、インターネット以外ではまったく会話のない「引きこもり」の青年を主人公とした作品。インターネットでのコミュニケーションのネガティブな側面が主要なファクターになっているという。単行本は、講談社より3月21日に刊行される予定だが、それに先がけ自らインターネットを使って出版することについて、村上氏は「セルフパブリッシングという画期的なシステムが新刊にどう対応するのか、試してみたかった」としている。また、セルフパブリッシング自体については、新しい可能性を試すためとしており、「既存の出版形態に不満があるからという訳ではない」と語っている。
なお、講談社から刊行される単行本版「共生虫」の価格は1,500円となっている。オンデマンドによる販売では価格が倍だが、特典として「先着順シリアルナンバー」や「著者自筆メッセージ」が用意されるほか、Web上の特別コンテンツへアクセスできるID/パスワードが配布されるとのこと。
(2000/3/1)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]