■URL
http://www.bcg.com/consumer_promise/press_release.asp
コンサルティング会社の米Boston Consulting Group (BCG)は、オンラインショッピングに関する消費者動向をまとめた。同調査は、米国とカナダの消費者12,000人を対象に、'99年第4四半期に実施された。調査結果によると、消費者の28%が、オンラインショッピングの途中で問題が生じたために中止したという。
調査によると、インターネット利用者の57%がショッピングサイトを訪れたことがあり、51%が商品やサービスを購入した経験がある。平均的な購入者は、昨年1年間で10回の取引を行なって総額460ドルを消費した。一方、28%が買い物を途中で取りやめ、5人に4人が少なくとも1回は購入に失敗したと答えている。失敗の原因として、サイトの技術的な問題や商品検索の難しさ、配送の問題などをあげている。
消費者は、オンラインショッピングについて多くの危険性や障壁を感じている。特に、クレジットカードのセキュリティに関する懸念が障壁となっている。また、購入処理の故障も、ショッピングを思いとどまらせている。これらにより、28%が購入に失敗、23%が問題のサイトでの購入を中止、6%がサイトを運営する実店舗での購入も中止した。 BCGでは、インターネットの利用期間やアクティビティ、購入パターンに応じて、消費者を3つのタイプに分類。まず、インターネットを3年以上利用している「Pioneers」が、利用者全体の29%を占めている。これは典型的なタイプで、若くて技術に興味のある男性が多い。次に、1年以上3年未満の「Early Followers」が全体の約半数。最後に利用歴1年未満の「First-Of-The-Masses」が22%を占めている。これらのタイプでは、女性や年輩、低学歴、低所得の消費者が増加しているという。
これら3つのタイプはいずれも、インターネットをショッピングよりもコミュニケーションの場として見ている。インターネット利用者の80%が、初めはコミュニケーションを目的としてインターネットを利用したと答える一方、ショッピング目的で始めたと回答したのはわずか2%。インターネット利用者は、オンラインで過ごす時間のうち、電子メールなどのコミュニケーションに43%、情報収集に27%を費やしている。オンラインで過ごす時間は半年間で15%増加し、代わりに手紙や長距離電話、レジャー、エンターテイメントに費やす時間が減少した。
(2000/3/8)
[Reported by Hiroyuki Et-OH]