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http://www.world.sony.com/JP/News/Press/200003/00-011/
ソニー株式会社は、画像に情報を埋め込み、ユーザーがそこからさまざまな情報にアクセスできる「IP3」と呼ばれる技術を使って、マーケティングを行なう新会社「サイバージーンドットコム株式会社」を4月16日付けで設立すると発表した。資本金は2億4千万円。全額ソニーが出資する。代表取締役には、ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社取締役兼、ソニー株式会社CSNC Iカードシステムソリューション事業部服事業部長の佐藤 裕氏が就任する。
「IP3」は、ソニーが独占ライセンスを取得した。ベンチャー企業のヴィジョンアーツ株式会社が開発した、1枚の画像アイコンに情報を埋め込むことにより、Webページへのアクセスやアプリケーションの起動、ダウンロードなどを指示できるのが特徴だ。
具体的には、ユーザーがクライアントソフト上で画像アイコンを右クリックするとメニューが表示され、そこからさまざまな機能を実行できる。たとえば、CDのジャケット画像からプロモーションビデオが見られたり、アーティストのプロフィールや歌詞の表示、関連するグループのプロフィールを表示したり、CDの購入ページに飛ぶことができる。
クライアントソフトは、6月下旬をめどに無償配布予定。なお、IP3の画像は、専用ソフト以外からは通常のJPEGファイルとして見られる。
サイバージーンドットコムでは、この技術を使って、新しい形のバナー広告や、メールでのカタログ配信など、新しいネットビジネスを開拓していく。企業向けにIP3の使用ライセンスを出す予定だが、詳細は未定。現在、ソニープラザとSMEと実験的にIP3を使ったサイトを構築中だ。IP3の画像アイコンが一覧できるカタログサイト「e-メッセ」なども開設予定だ。
ソニー株式会社の執行役員上席常務である堀籠氏は、「IP3は強力なエンジンになると確信している。ソニーの一事業部ではなく、新技術を普及させるための新会社の設立が必要」と語った。
(2000/3/22)
[Reported by junko@impress.co.jp]