調査会社のIDC Japanは23日、日本のASP市場に関して報告した。同社では、現在のASP市場全体の規模は約75億円で、2004年には10倍以上の約764億円に達すると予測している。
ASPは、オンラインでネットワーク越しにアプリケーション機能を提供する業者。IDC JapanではASPを、基幹業務・ERM・CRMなどのサービスを提供する「エンタープライズASP」、グループウェアのようなサービスを提供する「コラボレーティブASP」、オフィスアプリケーションなど個人が利用するアプリケーションの機能を提供する「パーソナルASP」の3つに分類している。
IDC JapanではこのうちエンタープライズASPに注目し、1999年の市場規模が7億1,000万円のところ、今後年間平均113%で成長し、2004年には310億9,400万円に拡大すると予測している。
同社では、日本の中小規模の企業にとってコスト削減が重大な課題であることから、資本投資と原価償却に代わって低い初期コストと月次の固定した支出によるASPモデルが魅力的なものとなり、2001年より本格的に拡大していくと見ている。ただし、ドットコム企業の少なさや通信コストの高さなどが市場を抑制する要因となっているとも指摘している。
(2000/3/23)
[Reported by masaka@impress.co.jp]