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http://www.biglobe.ne.jp/
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ソジェン会長(左)とNEC社長(右) |
このオンライントレードサービス「SGオンライン」は今秋を目途にスタートさせる予定で、取引などには専用ソフトを使う。このソフトは、ソジェンのオンライントレード子会社フィマテックス(先週フランスで上場)が独自開発したグローバル・トレーディング・システム(GTS)と呼ばれるもので、日本語化をNECが行なう。
GTSは、株価などの自動リアルタイム更新(ブラウザーなどのリロードとは違う)、企業の詳細情報、さまざまなチャート、注文、取引履歴表示など、ディーリングルーム並みの機能を持っているという。データはエクセルなどで分析も可能。
ソジェンのダニエル・ブトン会長は「株式や債券などをはじめ、投資信託、通過取引、派生商品など国際的な証券・商品を日本に合わせたかたちで提供し、トップを目指したい」と述べた。今後3年間で30万口座の開設を見込んでいるという。
NECは、「SGオンライン」のシステムやコールセンターシステムの構築支援を行ない、その運用・保守をBIGLOBEのアウトソーシングサービスで受託する。4月以降発売するNECのパソコンに「SGオンライン」のWebサイトに接続するためのアイコンを初期画面に用意するほか、PC98-NXを口座開設者のうち希望者に貸与することも検討している。iモードやインタラクティブTV、WAP、音声認識技術などの対応も考えている。
マーケティングや宣伝広告の活動としてBIGLOBEをフルに使い、会員などに告知活動などを強く行なっていく。ただし、BIGLOBE会員に対して手数料の割引など優遇措置は考えていないという。
また、NECの西垣浩司社長は「経営資源をインターネットに集中させており、いかなる機会にもビジネスを拡大させていきたい」と述べ、今回はソジェンと組んだが基本的にはオープンなかたちをとっており、他の金融機関とも組む可能性がないわけではないことを示唆した。さらに、パートナーシップ展開を進める方針なので、NECが自ら直接証券業務を行なうつもりはないとしている。
まだ、これから詳細を詰めていくようだが、成功するかどうかのポイントは「ソシエテ ジェネラル」のブランドと、専用ソフトを使うという点だろう。ソジェンは金融業界ではもちろん著名だが、日本の一般的な人はほとんど知らないだろう。リテール業務も日本では行なっていない。また、強力な機能を持ったソフトだとしてもユーザーに専用ソフトを使うという点が受け入れられるかどうかも注目されるところだ。
(2000/3/30)
[Reported by betsui@impress.co.jp]