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【特集】

無料ホームページサービスを徹底紹介!
PART2~ ユニークな無料ホームページサービス

 ホームページスペースを提供してくれるだけでなく、機能を限定して色々と特徴を持たせたユニークな無料サービスも数多く存在する。たとえば、ドリームキャストやiモード端末からページを編集できたり、音楽やイラストを作る人に限定したサイトなど、さまざまだ。今回は、そんなサービスをご紹介する。

■ラグズコム
http://www.laguz.com/

 ドリームキャストやiモード端末からもWebページを編集できるのが特徴だ。提供される機能は、掲示板、日記、チャットなど、ひととおり網羅している。iモード端末からも利用できる無料ページサービスはほかにもあるが、それらはiモード向けに作られたもの。通常のWeb向けを前提とし、iモード端末からも編集ができるようなサービスは意外と少ない。

 Webからの利用を前提とするメリットは、やはり派手なページを作成できることだろう。PCからアクセスした場合でも、見栄えがいい。そのページに、電車の待ち時間などのちょっとした空き時間を利用して、モバイル端末からでも日記や掲示板のメッセージをチェックしたり書き込める。これは結構便利だ。

 ラグズコムはガイアックスという会社が開発したシステムを使用している。ガイアックスのシステムを用いた同様のサイトは、40サイト近くもある。

 ガイアックス系のサイトでは、ビジターのログが残る。いつごろ、何人の人が自分のページを見たのか、アクセスログを記録してくれるのだ。さらにビジターがガイアックス系のメンバーだった場合、その人のホームページアドレスもログに残る。そういうときは逆にその人のページを訪問してみよう。掲示板に書き込んだりすれば、コミュニケーションの輪も広がる。メル友を探すのにもうってつけだ。

 こういう形のサービスは、自分の発信したいことページで公表するというより、ホームページを通じて友だちを増やすためのサービスだ。そこにコンセプトをおいている点が、ほかのサービスとは異なるところだろう。

■Web-G
http://www.web-g.ne.jp/

 このサービスはなんと容量無制限だ。だがテーマは決まっていて、「作品展示のみ」の利用に限られる。ここでいう作品とは、主としてオリジナルの写真やイラストのことだ。このサービスは、そういった作品をインターネットを通じて発表したいというアーティストのためのサービスだ。

 自分のWebページで写真やイラストを公開している人は多いが、数が増えてくるとどうしても容量が不足がちになる。そんなときは、このWeb-Gのサービスを利用しよう。画像のサイズに制限はあるものの、全体として容量が無制限というのはうれしい。撮りためた写真、描きためたイラストなどを一同に公開できる。

 だがもちろん、著作権に抵触する作品は不可である。たとえ自分の描いたイラストであっても、アニメのキャラクターなどが描かれていれば著作権に触れてしまう。そのあたりは心にとどめておきたい。

 なお、このサービスでは自分のスペースへ直接ファイルをアップロードすることはできない。発表したい作品を圧縮してアーカイブにし、匿名FTPで送信してから管理者へその旨をメールで通知し、そののちに管理者側がアーカイブを展開してその人のスペースへファイルを書き込むという手順を踏まなければならない。このへんの手順が少し面倒だと感じる人もいるだろう。

■MUSIC.NET
http://www.music.ne.jp/

 自分の得意とする音楽のジャンルを紹介したい、最近お気に入りのディスクをコメントと一緒に紹介したい、そんな人のためのサービスがこのMUSIC.NETだ。テーマは音楽関連に限られている。インターネットを見渡してみても、音楽関連のページというのは意外に多い。自分のお気に入りのアーティストやアルバムを紹介したり、コメントを付けてみたりして他の人にも見てもらいたいという人は数多くいるのだ。MUSIC.NETは、そんなコンセプトに特化したサービスである。

 さらに、自分でバンドを組んでいる人は自分のバンドを紹介したりするのも可だ。このネットにはそういうページもあって、バンドのライブ情報を流したり、RealPlayer向けにストリーミング・ライブを行ったりしている。最近はインディーズ系のバンドが自分たちの曲をインターネットで流すことも多くなってきたが、このサービスではそういったニーズにも応えている。

■fweb artist village
http://fweb.midi.co.jp/

 自分で作曲した曲を公開したい、という人のためのサービスが、この fwebartist village だ。URLからしてMIDIのみかとも思うが、そうでもない。実際には、RealPlayerやMP3などで曲を公開している人もいる。また、特に音楽のみに限るという規定もないので、イラストや自作の詩などを載せている人もいる。自由な表現の発表の場としてのサービスなのだ。

●ひそかなブーム「日記サービス」

 最近、日記をつけて公開するのがひそかなムーブメントになっているのをご存じだろうか。いや、古くから日記ページや日記に特化した検索サイト、リンクサイトなどはあるが、最近では日記専門のホームページスペースが増えているのだ。

 「そんなものを誰が読むのか」と思う人もいるかもしれないが、これがどうして、他人の日記を読むのも面白いもの。インターネットの黎明期には、そういったサイトがブームになって大ヒットした例もある。あなたも簡単に日記をつけてエッセイストを気どることができるのだ。以下では、日記にサービスを絞ったサイトを紹介してみよう。

■nikki jam
http://www.nikkijam.com/

 このサービスは交換日記を主体としている。それも、2人に限らず、複数人で日記を交換できるのだ。書き込む順番は各々で決められ、書き込めるメンバーを限った掲示板のような雰囲気だ。

 交換日記はカテゴリーごとに分類されている。自分の興味のある分野を探して、その日記を読むことができる。ジャンルはさまざまで、恋愛から主婦、OLや、一人交換日記(?)などもある。また、このサービスでは日記を非公開にすることもできる。仲間うちだけで盛り上がりたいときはこういう機能が便利だ。このサービスを利用しているグループのうち、およそ半分強のグループがこの機能を利用しているという。

 ただし、日記を非公開にしたからといって、差別や個人を誹謗中傷するような書き込み、あるいはあからさまな性表現など他人に対して不快感を与えるような書き込みがあった場合は、管理者側から予告なしに日記を削除されることがあることをお忘れなく。

■e-nikki
http://e-nikki.com/

 e-nikkiはスタンダードな日記サービスだ。基本的に日記は自分ひとりで書き込み、それを他人にも公開する。日記はカテゴリーごとにジャンル分けされ、ディレクトリ化されている。気に入った人の日記をお気に入りとして登録できたり、日記の作者にメールを送ったり、交換日記のサービスもあって、機能的には申し分ない。なんだからわからないけどとりあえずやってみたいという人は、ここから始めることをおすすめする。

■大塚日記プロジェクト
http://nikki.otsuka.bunkyo.tokyo.jp/

 個人で運営している日記サービス。機能はそれほど多くはないが、雰囲気がアットホームでなんだかほっとする。画面もシンプルにデザインされており、見やすい構造。

 管理者によれば、単なるサービスではなくプロジェクトで、その目的は「面白い文章を集める」ことなのだとか。

 ほかのサービスでは容量の制限もあり、一定期間以上書き込みのない日記は削除されてしまうことがあるが、ここではそういうことはしないと明言している。その理由は、「3日坊主がいちばん日記らしいから」なのだとか。

■resQ
http://resq.to/

 このサービスは、CGIで有名な「Web裏技」がプロデュースしているサービスだ。保存される日記は過去1カ月分。それを過ぎた日記は自動的に削除されるので、メンテナンスの手間がない。また、日記には画像をアップロードすることが可能で、1日に最大3枚までを登録できる。

 特徴的な部分として、スケジュール予告メールがある。あらかじめスケジュールを登録しておくと、午前6時までに翌日の日付でスケジュールが入っている場合、その日記の管理者へメールをくれる。他のサービスにはない便利な機能だ。

●ガイアックス系ユーザー必見!人気ページにするための秘訣

 アクセスの多い人気ページというのは、なにか秘密があるのだろうか。ビジターを増やすにはそれなりの苦労があるに違いない、と思い、ガイアックス系のサービスから人気のあるページをピックアップして秘密を探ってみることにした。

■riyona's WEBSITE

http://gatecity.gaiax.com/home/riyona

■MM WORLD

http://machikado.gaiax.com/home/mmmm

■紅玉の株式HP

http://moon.gaiax.com/home/isagi

◎露出度を高めよう

 まず、ガイアックス系のサービスでは自分のプロフィールを登録することができる。これは必ず登録しておこう。ガイアックス系のサービスではプロフィールから会員を検索する機能があるので、そこから趣味の合う人がページを訪れてくれるかもしれないからだ。

 次に、ひんぱんに日記を更新すること。ガイアックス系のサービスでは、新着の日記を一覧表示してくれる機能がある。その日にあったこと、思ったこと、なんでもいい。とにかく毎日日記をつけるという習慣さえついてしまえば、書くのも苦ではなくなる。

 そして、検索エンジンには必ず登録しておこう。とにかく意識して露出度を高めていくことだ。表に自分のURLが出るようなサービスはどんどん活用しよう。

◎更新と掲示板

 一度ページを訪問してくれたビジターを再び自分のページに呼ぶためには、インパクトのあるページ作りが必要だ。見た目、内容、なんでもいい。とにかくページを見た人が「おっ」と思うようなページ作りを心がけよう。印象が大切なのだ。

 そして、捕まえたビジターを放さないようにするには、ひんぱんな更新が必要だ。できれば毎日、少なくとも週に2、3度は更新するようにしよう。前と同じ、なにも変わっていないページは見る気がしないものだ。日記でもいいし、コンテンツでもいい。とにかくどこかを細めに更新しつづけることだ。

 掲示板の書き込みには必ずレス(返事)を付けよう。せっかく書き込んだのになんの反応もないのでは、書き込む意欲も失せてしまう。すべての書き込みに対してひとつひとつ、レスを付けていくのが理想的だ。盛り上がっている掲示板は、やはりレスの応酬で成り立っているのだ。始めは閑散として寂しくとも、細めにレスを付けていけば再訪者が増えていくのだ。

◎人気ページの秘密

 人気のあるページを見ていると、意識的なのか、それとも無意識になのか、基本的な部分をきっちりと抑えたページ運営をしていることに気がつく。目を引くコンテンツ、ひんぱんな更新、掲示板での対応などだ。自分のページを人気ページに育て上げるには、運もあるだろうが、やはり基本を大切にすることだ。

 基本とは、つまりコミュニケーションのことだ。一方的に情報を発信するのではなく、ブラウザーの向こう側でそのコンテンツを見る人がいるのだということを常に意識し、そういった人たちとの交流を心がけよう。それが、インタラクティブという言葉の持つ意味なのだと思う。

●~特別座談会~ 今、特徴あるユニークな無料サービスがおもしろい!

実際にさまざまなサービスを使っていないと、なかなか細かいところはわからないものだ。そこで、筆者を含め、実際にさまざまなサービスを使っているメンバーが本音を語ります。

【座談会メンバープロフィール】

Masuda:Takayuki Masuda/この特集のメインライター。

    数ある中でも、ガイアックス系のサイトがお気に入り

滝沢 :滝沢百合子/OL。

    落書き感覚が楽しいWeb日記がマイブーム

宮澤 :宮澤美穂/OL。

    デジタルグッズと日記サイトをこよなく愛する

◎気に入っている無料サービスサイト

Masuda:ガイアックス系は使い込んでみると面白いと思います。

宮澤 :Masudaさんイチオシですよね。私もメインはガイアックス系です。作るのも、本当に1分もあれば作れてしまうし、いいですね。

Masuda:ガイアックスという企業のシステムを使ったサービスはたくさんありますが、それらはどこもページを作ったときに、新着情報として一覧紹介する機能があるので、作ってまもなくでもアクセスが見込めます。なんにも準備してないのに、どんどんビジターが来てくれて、本腰入れてやったら友だちもできるんじゃないかって思いましたよ。

滝沢 :ガイアックス系の多機能なサービスでは、machikado.comを初めて見たときびっくりしました。

Masuda:ガイアックス系はあちこちにありますね。数えてみたら40近い。カスタマイズとかはあまりできないけど、お手軽です。特に、ログの機能は便利ですね。本腰入れてやれば結構友だちができると思う。

宮澤 :そうですね、ログに一言コメント残せるのもいい。

Masuda:そのガイアックス系の一つですが、ラグズコムは結構面白いですよ。

宮澤 :Dreamcastユーザーが多いみたいですね。ユーザー層も通常のホームページと変わってる気がする。

Masuda:そうですね。

宮澤 :私は「e-nikki」が気に入ってます。交換日記というコンセプトが楽しい。

滝沢 :実はこの2人で開いているんだよね。更新もホントラクで長続きします(笑)。

Masuda:でも、どうしても「多機能」に目が向きませんか?

滝沢 :結構昔からあるんだけれど、ガーラもおもしろいですよ。

宮澤 :アンケートがとれるのはいいですよね。

滝沢 :実際あまりにコミュニティが多すぎてわけわからない感じだけれど、多機能は嬉しい。

Masuda:多機能だけどカスタマイズの自由がきかない分、ジオシティーズあたりと比べると初心者向けかも。

◎いま、日記ページがおもしろい

宮澤 :やっぱり、いまアツいのは日記サイトでしょうか。

Masuda:密かにアツいですね(笑)

宮澤 :私は本来のページとは別に、こっそりいくつかのフリーページで好きなこと書いてる(笑)

Masuda:まあ、下品なのは論外としても、言いたい放題できると環境だと本音が見えて、読んでいても面白いですね。

Masuda:交換日記って、覗いてみると、ほとんど掲示板のノリじゃないですか?

宮澤 :でも、書き込める人が限定されているから、荒らされる確率が少ないと思いますよ。しかも、登録も簡単なところが多いし、登録時に必要なのはメールアドレスだけで、匿名性が高いから、不倫カップルが日記を公開してたりする(笑)

Masuda:バレないのかな?

宮澤 :私が一番アクティブにしているところは、一番人気のサイトでも、一日300ちょっと。わりとアクセス数は多くないし、メールみたいに、ローカルにログも残らないしいいみたい(笑)

Masuda::でも、日記で300も取れるっていうのがすごいと思うけど。

滝沢 :後でこっそりURL教えて下さい(笑)

◎今回紹介したサービスの○と×

宮澤 :まず、単なる貸しスペースと違って、テーマが日記などはっきりしているのがおもしろいですね。交換日記とか、自分のページではできないこともできますし。

Masuda:みんな、誰でも、「表現したいっ」っていうのは持ってるんでしょうね。

宮澤 :そういう意味では、テーマが決まってるところって表現しやすいよね。私は自分のメインのプロバイダーのページと使い分けています。

滝沢 :同じですね。全部で4つあります。

Masuda:私も4つです(笑)。いまはひとりで複数のページを持つ時代なんでしょうか?

Masuda:Web上で更新できるのはいいですね。やっぱり、FTPでアップロードするのは手間です。

滝沢 :そう、めんどうだからこれまで自分のホームページの更新さぼり気味だったけれど、Webで更新できる日記だけは、無料サービス使ってほぼ毎日更新できてます(笑)。画像も、どこかのフリーウェブに画像おいといて、タグを書けば貼れるし。

宮澤 :でも、易しいとはいえ、HTMLの知識が必要になるじゃないですか。私は、ふだんHTML作成ソフトを使ってるから、ほんの少しでもタグを書くのは面倒に思えてしまう(笑)

Masuda:http://resq.to/ では画像も貼れますよ。まあ、画像が貼れると変な画像を持ち込まれる可能性もあるわけですけど。

宮澤 :でも、Web上で更新できると、友達の家や漫画喫茶などからでも更新できるのは嬉しいですね。

Masuda:そうそう、iモードなんかからも見れるっていうのは結構強みだと思うんです。

宮澤 :あ、できるできる。私、気が向いたときにやりますよ。

滝沢 :え、どんな感じ?

宮澤 :きちんと掲示板や日記なども見られます。さすがにチャットはできないけど、見るだけじゃなくて更新もできますよ。さすがに日記みたいに長い文章はケータイで打つのはつらいので、買ったばかりのiBOARDを活用中(笑)

Masuda:ただ、どこでもiモードに対応しているわけではないですよね。

宮澤 :全部を試したわけではないけれど、ガイアックス系のページだと、「対応」とうたってなくてもできるみたいです。

滝沢 :すごい。

Masuda:×は○と紙一重なんだけれど、カスタマイズがあまりできないことかな。

宮澤 :でも、あまりできないとはいっても、リンクやHTMLのタグを駆使してバリバリにしている人も多いですよ。同じページとは思えないほど(笑)設定の解説ページもあります。

滝沢 :私は、仕方ないとは思うけれど、やっぱり広告かな。

Masuda:あぁ、確かに。今回、いろいろ使ってみたけれど、広告以外に不満らしい不満っていうのはなかったですね。

滝沢 :でも、場所によっては気を付けた方がいいですよ。OL専用の掲示板で、広告にあやしげな交際関係の広告がでていることもあるみたい。

宮澤 :えー、それはイヤ!

Masuda:結婚相談所とか?(笑)でも広告を出す側にとっては都合がいいわけですね。対象がはっきりしてると。広告効果も高いでしょう。

宮澤 :ユーザーは広告は選べませんからね。無料のところって、あやしいところもあるから一応注意が必要かもしれない。

滝沢 :私はこのサイト( http://gekka.com/ )で無料サイトを探すことが多いんですけど、タイトルを見て、善良っぽいところだと広告はそんな変なのが入りませんね。一つの判断基準になるかもしれません。

(2000/4/3)

[Reported by Takayuki Masuda]


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