国内の固定網によるインターネット利用者の世帯普及率は、2003年には米国とほぼ同じレベルに達するとの予測が、シンクタンクの情報通信総合研究所によってまとめられた。
日本における1998年の世帯普及率は11.0%と、米国の37.0%を大きく下回っていたのが、2003年には日本が60.4%、米国が63.0%となり、ほぼ肩を並べるまでに普及する。日本で今後、家庭向けの定額制サービスなどにより普及のペースが上がる一方、米国ではインターネットの主な利用者層である高所得世帯への普及が行き渡り、普及のペースが鈍化することなどが原因だという。
さらに同社では、固定網に加えて携帯電話による利用も含めた普及率も予測した。まず、1999年には固定網の2,442万人に加え、携帯電話による利用者が690万人現われる。これが2003年には固定網が6,268万人、携帯電話が4,807万人となり、延べ人口で1億人を超す。重複する利用者も多く含まれるため、これを正確な人口普及率に換算することはできないが、米国における同様の予測と比較すると、固定網と携帯電話を合わせた普及率は2001年の時点で日本が米国を逆転、2003年には日本が86.9%、米国が59.9%と差が拡がる。日本ではすでにiモードなど携帯電話での利用が著しい伸びを見せ始めているのに対し、米国では日本ほど携帯電話が伸びないと予測されているのが原因だとしている。
(2000/4/6)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]