■URL
http://www.bit-drive.ne.jp/
ソニーは11日、かねてより参入を表明していた通信サービスの内容を正式発表した。加入者系無線アクセスシステムを使った企業向けの広帯域通信サービスを7月から開始する。期待されていた一般家庭向けのサービスは、「加入者系無線アクセスシステムはまだ機材の価格がコンシューマーレベルになっていない」として見送られた。
サービスの名称は「bit-drive」。ソニーの設置する無線基地局と顧客企業の間を最大1.5Mbpsで接続する。サービスメニューは、インターネット常時接続込みの「ブロードアクセス」が月額15万円、これにサーバーおよびメンテナンスサービスを付加した「ブロードアクセスプラス」が月額18万円、東京23区内の顧客間を接続する「シティアクセス」が月額7万円(インターネット接続は別料金)となっている。ブロードアクセスプラスでは、レンタル専用のネットワークサーバー「Digital Gate」を開発。メモリースティックで各種設定を管理できるようにしたほか、ソニーのNOCからのリモート監視サービスも提供する。
bit-driveでは、アクセス回線サービスに加えて、テレビ会議や認証システム、ホスティング、ネットマーケティングなどのアプリケーション/サービスも提供する。加入者系無線アクセスシステムによる通信サービスはすでに日本テレコムやKDDウィンスターなどが提供しているが、ソニーではこれらのアプリケーションもあわせて提供することで“アクセス&アプリケーションサービスプロバイダー(A2SP)”として差別化を図ったとしている。
なお、個人向けのサービスについては、マンションなど集合住宅を対象とした「コミュニティサービス」という形でISPやデベロッパー向けに提供。ユーザーには間接的に提供されることになる。インターネット接続と回線使用料あわせて月額5,000円以内を予定しているという。一方、加入者系無線アクセスシステムでユーザー宅と直接接続するサービスについては、ここ2、3年以内に機材が一般家庭でも使えるようになると見込んでおり、数年先の展開を視野に入れているとしている。
(2000/4/11)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]