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【レポート】

各社のすばやい連携で実現

有珠山噴火のインターネット報道協力体制

■URL
http://www.hbc.co.jp/usu/usu.html (北海道放送 有珠山情報)
http://www.mbs.co.jp/ (毎日放送)
http://www.nttsmc.com/ (NTTスマートコネクト)
http://www.microsoft.com/japan/ (マイクロソフト)

リアルネットワークス、日本SGI、サイバー関西プロジェクト、道新メディックなども協力
 先月から活発な噴火活動が続き、不安を抱えた状態が続く北海道・有珠山。現地を映すライブカメラもなかなか繋がらず、余計に不安が高まった方もいるかと思う。
 4月11日現在、有珠山の状況は以前予断を許さないものの、ライブカメラは非常に安定して表示されている。実はここに、企業数社による迅速な努力があったのだ。

 今回、噴火開始時には北海道放送(HBC)がライブカメラを運営していたが、アクセスが集中し、ほとんど画像が見られない状況に陥っていた。
 そこに助け船を出したのが、毎日放送(MBS)とNTTスマートコネクト(NTTSMC)。ちょうど「春の選抜高校野球」のシーズンで、2社は共同で試合のインターネット生中継を行なっていた。この中継システムは同時に1万アクセスまで対応できるため、現在HBCに集中しているアクセスをここで分散すれば、スムーズな動画配信が得られると考えたのだ。NTTSMCはデータセンター事業を行なっているため、予想以上にアクセスが集中しても、すぐに対応できるメリットもあった。
 ここにもう1社、マイクロソフトが加わった。それまでRealPlayerのみだったライブカメラ映像をWindowsMedia形式でも視聴可能にし、さらにHBCから大阪までの間の画像転送用に回線を提供することになった。

 北海道放送とこの3社の連携体制で、ライブカメラ撮影と画像のエンコードはHBC、映像を大阪まで送るのはマイクロソフト、大阪から全国のアクセスに応えて配信するのはMBSとNTTSMCという体制ができあがり、ライブカメラの映像がスムーズに配信されるようになった。
 災害の発生からこの体制の完成までにかかった日数はわずか1週間。3社とも阪神大震災でのインターネットの活躍が念頭にあり、災害時のインターネット対応の必要性を強く感じていたことが、迅速な体制整備に繋がった。今回は有珠山の活動が落ち着くまで続けられる予定だが、この体制は今後の大災害発生時にも、有効に機能させていく構えだ。

(2000/4/11)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp