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ヤフー（コード：4689）が18日、2000年3月期通期決算と第4四半期決算（1-3月期）を発表した。
通期の売上高は、56億9,571万円と前期比3.0倍増加。売上高の9割を占める広告が、インターネット広告市場の拡大などにより、新規の広告主が増加し、広告商品の大型化、海外からの出稿もあって前年比3.6倍に増えた。営業利益は同5.3倍増の21億1,041万円、経常利益は同5.2倍増の20億3,140万円、純利益は同6.3倍増の11億5,362億円と利益も大幅な伸びを示した。
第4四半期決算では、売上高が19億5,918万円と前年同期比3倍増と、7四半期連続で過去最高を記録。昨年通期の売上高19億1,484万円を四半期のみで上回ったのは初めてのこと。売上高の伸長は、通期と同様に広告の売上が前年同期比3.6倍に増加したことによる。営業利益は同3.7倍増の7億3,854万円、経常利益は同3.9倍増の7億2,091万円と利益面でも7四半期連続で過去最高益を更新した。純利益は同4.4倍増の4億650万円。
ジオ・シティーズとブロードキャスト・コムとの合併効果としては、ジオのページビュー（PV）3億強が加わったことで、ヤフーのページビューが月間21億2,500万PVと前年3月末に比べておよそ4倍に増加。登録ユーザーID数も300万を超えた。また、動画のサービスや機能も順次追加している。
本年第1四半期（4-6月期）の特記事項としては、テレビCMや看板（新宿ネオンサイン）、飛行機のペイントなど広告宣伝費で約3億円、PCサーバーや回線増強（900Mbpsから2Gbps）など設備の増強に約8億円、本社事務所スペースの借り増し分の月額賃貸料およそ2,000万円などとしている。
マーケティングについては、地方での認知度がまだ低いため、その向上を目的とする広告宣伝を展開する予定。
サーバーについては直前四半期から400台の増強を順次進めているが、昨年4月から実施されている「100万円以下の情報通信機器を購入した場合全額を償却できる」という、いわゆるパソコン減税の恩恵があるとしている。
また、インターネット広告が本格化してきたことなどから、広告料金を4月から改定する。人気商品である全ページを対象に2週間～1か月掲載する「Mega Yahoo!」とトップページに月曜～日曜掲載する「Pilot Seat」を値上げする半面、販売額向上を目指す商品である全ページを対象に5日間～1か月掲載する「Run of Yahoo!」と、カテゴリ内で広告をランダムに掲載する「Run of Category」を値下げした。
このほか、2000年に入ってから同社では年間1億円を超える大型広告案件を5件獲得しているが、超大型商品として年間掲載料3億5,000万円、10億PV、期間1年間の「Giga Yahoo!」を導入し、インターQがすでに成約している。
クリック保証型広告については、まったく行なうつもりはないとしている。広告主にとってはどういったサイトに広告が使われるかわからないし、ヤフーにとってもリスクが高く妙味もないためとしている。
投資案件については、「ヤフーミュージック」をはじめるときのデータ元になる「おりこん・ダイレクト」に出資したほか、「ヤフートラベル」の国内旅行情報の充実のため「たびゲーター」にも出資予定。
| Yahoo!JAPANの出資先 | ||||
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出資先
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出資額
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持株比率 |
出資日
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事業概要 |
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サ-ビスパートナー
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サイバーマップジャパン
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5,000万円 | 10.2％ | 1998/04/01 | オンライン地図情報（Yahoo!地図） |
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ベクター
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1億6,500万円 | 13.7％ | 1999/03/25 | デジタルコンテンツ流通（Yahoo!ダウンロード） |
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ウェザーニュース
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3億円 | 5.8％ | 1999/05/28 | 気象観測（Yahoo!お天気） |
| ソフトバンク・ジーディーネット | 3,000万円 | 10％ | 予定 | テクノロジー関連総合情報サイト運営 |
| ロンチ・ジャパン | 3,000万円 | 10％ | 予定 | 音楽関連情報総合サイトの運営 |
| おりこん・ダイレクトデジタル | 5,000万円 | 1.7％ | 2000/03/28 | 音楽作品データベース事業 |
| たびゲーター | 3,000万円 | 30％ | 予定 | オンラインを利用した旅行商品の予約販売事業 （サイバーサークルへの出資済み1,000万円を含む） |
| テクノロジーパートナー | ||||
| インターネット総合研究所（株式公開済） | 1億円 | 12.5％ | 1998/08/01 | ネットワーク技術サービス |
| スピードネット | 1億2,500万円 | 5％ | 1999/12/10 | 高速・常時インターネット接続サービス （1億7,500万円追加出資予定） |
| マーケティングパートナー | ||||
| カーポイント | 1億7,970万円 | 7.7％ | 1999/10/06 | オンライン上での自動車販売仲介 （追加分1億1,000万円含む） |
| イーショッピング・ブックス | 2,000万円 | 10％ | 1999/09/10 | オンライン書籍販売 |
| イーショッピング・トイズ | 2,000万円 | 10％ | 1999/08/31 | オンライン玩具販売 |
| イーショッピング・カーグッズ | 3,000万円 | 10％ | 2000/02/28 | オンライン自動車用品等販売 |
| イーズ・ミュージック | 3,000万円 | 10％ | 2000/01/12 | オンライン音楽配信サービス |
| イーショッピング・インフォメーション | 6,000万円 | 10％ | 1999/11/17 | オンライン上での商品販売の企画等 |
| ヤフーグループ・サポート | ||||
| Yahoo!KOREA | 600万円 | 4.1％ | 1997/10/06 | インターネットメディアサービス |
一方、急激に伸びている「ヤフーオークション」については、警察庁から出品者の身元確認ができること、禁制品の出品を監視することなどについて要請があった。これについて、同社では、掲示板の「風説の流布」（事実でないことを広めること）も含めて監視・管轄するパトロールチームを設置して対策にあたる方針。オークションなどについて具体的には、フリーのメールアドレスを除外することや、クレジットカード認証、第3者を介した認証・取引（エスクローサービス）などを検討する。
新規サービスとしては、携帯電話・端末向けのサービス「Yahoo!モバイル（仮称）」を近々正式に発表する。まずはiモード向けに開始し、順次ほかの電話会社向けにも広げていく。コンテンツとしては、My Yahooをはじめ、ディレクトリーサービス、金融サービスなどを用意。ディレクトリーサービスのカテゴリーとしては、現在のWebでは14だが、携帯電話向けでは10カテゴリーぐらいにし、登録サイトは400～500になる見込み。状況を見ながらだが、オークションやショッピングサービスも行なっていくかまえ。広告については、これまで可能かどうか見極めていたが、どうやら広告モデルが成り立ちそうなので展開していく予定としている。
このほか、カレンダーサービスの開発が遅れているが完成次第スタートする予定。
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(2000/4/18)
[Reported by betsui@impress.co.jp]