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http://www.palm.com/pr/053100.html
米Palmは31日、オンラインカレンダーサービスを提供する米AnyDay.comを総額約8,000万ドルの現金とストックオプションで買収したことを発表した。
Palmが企業を買収するのは、米3Comをスピンアウトして独立した企業となってから初めてのこと。この買収によって、Palmを使ったスケジュール管理をインターネットによってさらに使いやすくすることを計画している。
AnyDay.comでは、同僚や家族とカレンダーを共有して、お互いのカレンダーにスケジュールを書き込んだり、同期させたりするほか、時間によって重要な予定のリマインダーを表示したり、記念日を表示する。また、スポーツ、映画、テレビなどのイベントをカレンダーに自動記入できる。
Palmでは、AnyDay.comのこうした機能を、PalmのPDAが有するワイアレスインターネットやPalmOSをライセンスした携帯電話などから利用することによって、生活をさらに便利な物にすることができると考えている。
例えば、現在米国では既にPalmから飛行機の予約ができるが、AnyDay.comを使えば予約すると同時にカレンダーにその予定を書き込むことができる。AnyDay.comは、飛行機会社と連携しており、飛行機の離陸時間が遅れるときなどは、その情報を自動的にPalmのユーザーに知らせる。飛行機が無事に着いたら、到着時間と飛行機会社の情報に基づいてAnyDay.comはそのことを判断し、表示内容をホテルへの道筋や周辺の評判の良いレストランの情報、スポーツイベントなどに変更し、もし興味が有れば即座に予約を入れることもできる。また、こうした使い方だけでなく、同僚との会議時間を設定するために「簡易投票システム」を使ってみんなが都合の良い時間に会議を入れたり、レコード会社と連携して好きなアーティストのCDを発売日に買ったり、コンサートの予約を入れるなど、様々な使い方が想定される。
Palmには、「PalmIII」、「PalmV」、「PalmVII」など独自に開発したPDAがある。また、IBM、QUALCOMMなどと戦略的提携関係にあり、さらにPalmOSのライセンシーにはSonyやNokiaなどが含まれている。
(2000/6/1)
[Reported by taiga@scientist.com]