自治体のホームページは、自治体が期待しているほど利用されていないことが、三菱総合研究所が実施したアンケート調査で明らかになった。「自治体のホームページは、ほとんど利用しない」と回答した人が57.6%と過半数を占めた。
実際、ユーザーは自治体ホームページの内容について厳しい見方をしている。自治体のホームページのイメージについてたずねる設問では、「必要な情報がある」とした人が19.7%だったのに対し、「必要な情報がない」とした人は49.2%あった。このほか、「市民同士が交流するための工夫が乏しい」(50.7%)、「情報がどこに掲載されているのか分からない」(42.8%)、「更新頻度が低く、掲載情報が古くて役に立たないことが多い」(38.9%)といったマイナスのイメージが上位を占めた。
一方、期待するサービスとしては、「行事やイベント、公共施設の利用方法、助成制度などの案内を充実する」(61.1%)、「各種届出・申請を受け付ける」(45.9%)、「公共施設の利用予約を受け付ける」(41.9%)、「各種証明書を発行する」(38.8%)、「防災情報、保健情報など緊急時に活用できる情報を提供する」(38.6%)などが多く挙げられた。
三菱総研では、これらの結果から、広報誌の延長にあるようなホームページは市民にとって魅力のないものになりつつあるとし、今後はインターネットの双方向性を生かした窓口サービスに進化させるなど、自治体のホームページはあり方を見直す時期に来ているとしている。
アンケートは、東京市町村自治調査会の委託により行なわれた調査「市町村におけるインターネット活用の現状と課題」の一部として、昨年9月に「gooリサーチ」上で実施。740人からの有効回答を得た。
(2000/6/6)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]