製造業や流通業をターゲットとしたe-businessソリューション・プロバイダーである米国QADの日本法人、キュー・エー・ディー・ジャパン(QADジャパン)は12日、新製品と戦略などを発表した。
John Doordan米QAD副社長 |
池山修 QADジャパン社長 |
同ソリューションは、一般消費者向けのWebサイトから基幹システムまで(B2C)のシームレスな連携を可能にする。基幹システムで管理する在庫情報などをブラウザーで参照したり、Webサイトからの受注データを基幹システムへリアルタイムに取り込む機能をパッケージ化することで短期間、低コストによる企業のe‐business化を可能とする。
また、取引先や仕入先、営業所、倉庫、工場など複数拠点間のB2Bトランザクション管理ソフト「QAD eQ 日本語版」を来年第1四半期に出荷する予定(英語版は本年7月末)。eQのコンポーネントは、リレーションシップ管理、販売オーダー管理、補充オーダー管理、購買オーダー管理、エクスチェンジで構成され、注文や補充、取引などのオーダーをルールにのっとって各拠点で最適に処理することができる。
ERP業界は、全体的に伸び悩んでいるものの、昨年度の売上高伸び率はQADの29%に対し、Oracle17%、SAP11%、ピープル・ソフト6%、JDエドワーズ1%と他社を上回りトップだったという。この点についてJohn Doordan 米QAD副社長は「他社に比べてe-businessに対応したのが早かったことや、低価格で失敗の少ない製品・ソリューション群であるため」と述べた。
日本での展開について、池山修 QADジャパン代表取締役社長は「開発環境など、ようやく日本でのインフラが整い、今後は積極的に販売やマーケティング活動を行なっていく」と述べ、昨年の売上高は2億5,000万円だったが、本年は10億円超を見込んでおり、今後3年の間に50億円規模を目標にしているという。
(2000/6/12)
[Reported by betsui@impress.co.jp]