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【サービス/セキュリティ】

米国SYMANTECのロン・モリッツCTO、セキュリティの重要性を語る

■URL
http://www.symantec.com/region/jp/

ロン・モリッツ氏
 米国SYMANTECの最高技術責任者(CTO)、ロン・モリッツ氏が13日来日し記者説明会を開催した。同氏は過去16年間に渡ってコンピュータ・セキュリティ分野の研究を続けており、その経験と実績から5月にパリで開かれたハイテク犯罪への取り組みに関する国際会議(G8)に米国代表で召集された。

 モリッツ氏は「G8に参加して改めて認識したがウイルスや不正アクセスなどハイテク犯罪を防衛、阻止していくには、政府だけでも民間だけでもだめで、両方が協力していくしかない」と語った。

 素人でも悪意のあるプログラムを組み上げたりすることが比較的簡単な世の中になり、企業も消費者も常にハイテク犯罪にさらされるようになった。セキュリティ問題が企業やビジネスに与える影響としては、四半期業績が達成できなくなるなど実際の業務上のリスクと業務そのものの継続ができなくなる戦略上のリスクがある。米国の金融機関では、ATMが3日間停止すると事業が成り立たなくなるといわれている。

 米国の公認会計士は経営者に対して、最も考えなければならない最重要課題がセキュリティ問題だということを訴えており、もっと企業の経営会議で話し合われるべきだとしている。セキュリティを放棄すれば、顧客からの信用は喪失し、無駄な出費もかさむ。経営者の責任にも発展し、場合によっては他の企業や政府から訴訟を起こされることも考えられるとしている。

 Symantecでは「セキュリティ情報」、グローバルな評価とサービスを実施する「セキュリティサービス」、統合された「セキュリティプロダクト」、トレーニングとサポートを提供する「セキュリティパートナーズ」の4つを戦略的な柱としている。そして、現在セキュリティについての情報や知識を研究し技術を磨くことを強化しており、米国の大学・教育機関との提携も模索。

 また、Symantecのセキュリティシステムは、単にエンドユーザーに対して防御ソフトウェアを提供するだけではなく、インターネットのサービス提供側も含め多点を網羅したシステムになっているという。

 例を挙げると、Yahoo!の電子メールサービス(3,800万アカウント)があるが、Symantecが開発した特別なサーバーが使われており、電子メールを送受信するときにファイルが添付されていればそのファイルは必ずスキャニングされる。

 一方、6月8日には世界ではじめてPalm OS向けウィルス対策技術のプロトタイプを発表したが、ノキア、エリクソン、ドコモ、モトローラなどいずれの携帯端末にしても今後何らかのセキュリティ対策が必要になるだろうという。

(2000/6/13)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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