■URL
http://www.catv.or.jp/NEWS/2000/index.html
まず、国内でも本格的に動き出したCATV専門のISP、アットホームジャパンが今年は単独でブースを開設したのが注目される。間もなくジュピターテレコム系列局で提供を開始する広帯域インターネットサービス「@NetHome」を紹介していたほか、年内にもExcite@Homeが米国でトライアルサービスを開始するという「TVインターネットサービス」も参考出品していた。同サービスは、ケーブルモデムを内蔵したWindows CEベースのデジタルセットトップボックスを利用して、テレビで放送とインターネットが楽しめるというもの。リモコンを使った操作や画面のインターフェイスはWebTVを想像してもらえばよいが、使い心地はかなり違うようだ。こちらは常時接続のため、いつでもテレビ放送からインターネットに切り替えられるほか、テレビを見ながらインターネットを利用することも可能になっている。また、インターネットで配信されるEPG(電子番組表)を見ながら番組を選択したり、将来は番組とインターネット上のコンテンツを連動させるなどのサービスも考えられるという。
ハードウェア関連では、昨年はDOCSIS 1.0準拠製品が主流だったケーブルモデムシステムが今年は1.1に移行。QoS機能などが追加され、リアルタイム通信に対応できるようになったこともあり、IP電話などやIPカメラなどのソリューションが数多く出展されていた。また、双方向通信に対応していない集合住宅向けのソリューションも、各社がこぞって出展していた。マンション内をADSLで接続するシステムをNECが提案していたほか、関電工では、上り通信の帯域をコンバートすることで片方向回線でも双方向通信を可能にする「コロンブスエッグ」というシステムを展示。このほか、無線やHomePNAによるソリューションなども見られた。
コンシューマー向け製品としては、ケーブルモデムやADSLモデムとの併用を想定した低価格のルータ「BROADBAND GATEWAY HUB SAR-6104」をOCCが展示。ブースは小さいながらも注目を集めていた。LAN側インターフェイスとして10BASE-Tを4ポート備え、DHCPやNAT機能も搭載。最大253個までの内部IPアドレスに対応でき、設定・管理はブラウザーから行なえる。価格は2万9,800円で、このジャンルの製品としては最も安価な部類に入るのではないかとしている。いわば、現在普及しているダイヤルアップルータと同様の感覚で家庭内LANをより高速なCATVインターネットに接続できるようになるわけだ。
ケーブルテレビ2000の会期は16日まで。入場無料の展示会のほか、有料のセミナーやシンポジウムなども開かれる。
(2000/6/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]