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NTTの「IP接続サービス」、7月より全国の主な都市へエリア拡大

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http://www.ntt-east.co.jp/release/0006/000615.html
http://www.ntt-west.co.jp/news/0006/000615.html

 NTT東日本とNTT西日本は15日、試験提供中の定額制「IP接続サービス」を、7月より本サービスに移行すると発表した。郵政大臣の認可後、NTT東日本が7月17日より、NTT西日本が7月7日より提供を開始する。これにともない、サービス名を「フレッツ・アイ(FLET'S・Isdn)」に変更。提供エリアを拡大し、全国の政令指定都市などで順次サービスを開始する。

 IP接続サービスは、昨年11月に試験提供を開始。当初、1年間は試験サービスとして提供する予定だったが、低価格化が進む通信市場に対応するため、前倒しで本サービスに移行することになった。NTT東日本は、現在東京23区に止まっているサービスエリアを、7月17日と8月7日の2回に分けて首都圏の都市部を中心に仙台市、札幌市などの政令都市にまで拡大する。NTT西日本では、現在大阪府の市制都市で提供しているサービスを、7月7日に那覇市と名護市でも提供。さらに7月25日からは名古屋市、京都市などの政令指定都市と主な県庁所在地で開始する。これにより、NTT東日本でISDNユーザーの50%、NTT西日本で同じく40%をカバーできるようになるという。さらに10月以降は全国の県庁所在地にもサービスを拡大し、2001年3月までにISDNユーザーの70~80%をカバーできるようにするとしている。

 なお、今回本サービスに移行するのは、月額4,500円の「タイプ1」のみ。月額2,900円の「タイプ2」については、引き続き試験サービスという位置づけで提供していく。両者の違いは、タイプ1が、NTTが都道府県単位で構築している「地域IP網」を経由してISPと接続するのに対し、タイプ2では個々の電話局単位でISPと接続する点。したがってタイプ2では、ユーザーがNTTに支払う料金が安くなる代わりに、各電話局までISPが自前の回線を調達しなければならい。よほど需要がある地域でなければ、ISPにとってコストが割に合わないため、タイプ2については現在のところISPからの対応申し込みは1件もないという。

 両社では今後、地域IP網を利用したサービスの総称を「フレッツ(FLET'S)」として各種サービスを展開していく。15日には、フレッツ・アイのほか、企業のネットワークを地域IP網に接続するサービス「フレッツ・オフィス(FLET'S・Office)」も発表された。また、現在はISDNに限られている地域IP網へのアクセス手段を他の回線にも拡大。光ファイバーやADSLによるIP接続サービスも、年内には試験提供に乗り出す考えだ。ただし、アナログ電話回線によるIP接続については、電話交換機を経由するという性格上、提供は不可能だとしており、料金コース面の対応で低価格サービスを提供する方針だ。現在、ISDNで提供されている市内定額型割引サービス「i・アイプラン」と同様のサービスを、今夏にもアナログ電話向けに開始する予定だ。

(2000/6/15)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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