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DKA社長の髙畑氏(左) 運用者の佐久間氏(中) マネックス社長松本氏(右) |
DKA取締役社長の髙畑昌生氏は「マネックス証券にはDKA株式オープンをはじめ4商品を採用・販売してもらっており、販売実績は昨年10月の販売開始以来8ヶ月あまりで残高がDKAのなかでトップの勧角証券に次いで2位になっている」と述べた。
ザ・ファンド@マネックスは追加型株式投資信託。年1回の決算で毎期分配するが「長期的なキャピタルゲインを狙うことが目的のため大型分配するつもりはない」(運用担当者のDKAシニア・ファンドマネージャー佐久間康郎氏)という。当初募集期間は6月19日~7月25日、設定日は7月26日。販売はマネックス証券とDKA(マネックスを紹介するかたちで実質的にマネックス専用ファンド)が行なう。
従来のいわゆるインターネットファンド(ドットコム会社を投資対象としたファンド)とはまったく違い「インターネットのインフラやそれに携わる部品企業など、直接的にインターネットに関係している企業はもちろんのこと、小売業や製造業などオールドエコノミーと呼ばれる企業でも、インターネットを活用することで成長を見込もうとする企業、成長ポテンシャルが上がる企業も投資対象とする」(佐久間氏)という。
ファンドの運用姿勢だけでなく、特徴的なのは、販売手数料が1千万口未満が1.0%となっており、1千万口以上は手数料がかからないこと。1.0%というレベルは、従来の投資信託販売手数料の3分の1のレベルだという。
昨年10月から株式の売買委託手数料は自由化され、実際に価格競争が起こり同手数料は低下したものの、投資信託はまったく変化がなく相対的に高いままだった。それが今回、その火蓋を切ったかたちとなった。
なぜ、投資信託の手数料の低下、もしくは株式にみられたような引き下げ競走が起こらなかったというと、それは投信各社の旧来からの店舗販売網があったからだ。ここでいう販売網は、実際に運用する投信会社が直接もつものだけでなく、運用会社とは別の販社がたくさんあったためだ。各社が営業努力をするため、その営業にからむコストは当然ついてくるわけで、それが手数料にも跳ね返ってきた。
今回のマネックスとDKAの場合、インターネットを使うことでこの営業活動のコストの部分を省くことが可能になったとしており、それを手数料にも反映させたという。この点は株式の手数料にもいえたことだが、投資信託の場合、運用会社が手数料を引き下げたくても、営業コストがあるために販社がこれをなかなか許さない環境にあり、できないしくみでもあった。そのため、昨年10月以降も投信は引き下げ競争は起こらなかったのだ。このほか、旧来からのさまざまなしがらみもみられ、今回のことでいえば、マネックスががんばったというよりは、DKAが英断をしたかたちといえよう。
しかし、既述のように販社との関係があるため、今回のことをきっかけとして株式同様、投信の分野も手数料の引き下げ競争が起こるかどうかは、まだなんともいえないところ。それでも、両社がその火蓋を切ったかたちになったとはいえよう。
さらに両社は、今回のファンドをコストとそれに伴なう手数料だけでなく、せっかくインターネットを使うのだから双方向性を出したものにしていきたいという。投資家からの問い合わせや質問等をマネックスが受け付けて、それを運用会社であるDKAが即答し、マネックスのWebサイトや毎日の電子メールを使って全体に伝えていく予定。そうすることで、投資家、運用会社、販売会社がともに育っていき、皆が利益を享受していけるファンドにしていきたいとしている。
(2000/6/15)
[Reported by betsui@impress.co.jp]