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http://www.prnewswire.com/cgi-bin/stories.pl?ACCT=104&STORY=/www/story/06-15-2000/0001243968&EDATE=
Burson-MarstellerとRoper Starch Worldwideの共同調査で、インターネットを通して一部の人々がオピニオンメーカーとなり、ネット上の他の人々に対して指数関数的な規模の影響力を及ぼしている可能性があることが分かり、このような大きな影響力を与える人々のことを英語の「影響を与える」という意味を持つ「influence」をもじって「e-fluentials」と名付けた。
これらe-fluentialsは現在世界中にいる1億900万人のインターネットユーザーのうち約8%(およそ900万人)であると考えられ、インターネットを通して7,200万人のアメリカ人に影響を及ぼしていると思われる。この数は年々増加していき、2005年には影響を受ける人の数は1億2,800万人にまでふくらむ可能性がある。
この現象に関して調査に当たったBurson-Marsteller Worldwideの社長兼CEO、Christopher Komisarjevsky氏は「オールドエコノミー、あるいはオフラインの世界では1人の人間は約2人の人間の態度や考え方に影響を与えると一般に考えられてきた。しかしながらニューエコノミーではオンラインにいる一人の影響力を持つ人間が約8人の態度や考え方に影響を与える。今日、そして将来に我々に科せられている挑戦は、企業、コミュニティー、政府機関がe-fluentialsについて理解し、その潜在的な力を利用してこの新しい電子社会に計測可能なビジネス上の結果を達成することにある」と説明、大きなビジネスチャンスがここにあることを指摘した。
両者の調査ではe-fluentialsが活躍した事例を2つ挙げている。一つ目は映画「The Blair Witch Project」(邦題「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」)で、そのWebsiteは1万5,000ドルの低制作費でありながら初めの一週間だけで7,500万人が訪れ、映画の方もThe Washington Postによれば35,000ドルの制作費でありながら最低でも1億ドルの興行成績を上げた。この成功の理由について配信元のArtisan Entertainment社はインターネットを通して口コミで伝わったことだと考えている。
もう一つの例はWebメールの大手、Hotmailである。この会社はたった50万ドルのWebベースのマーケティングキャンペーンだけで18ヶ月のうちに1,200万人の加入者を得た。それからも毎日1万5,000人の加入者が毎日増え続けている。同社もまた成功の大きな理由の一つに口コミで加入者が広がったことにあると考えている。
(2000/6/19)
[Reported by taiga@scientist.com]