■URL
http://www.mpt.go.jp/policyreports/japanese/papers/h12/index.html
http://www.mpt.go.jp/policyreports/japanese/papers/h12-summary/index.htm (要旨)
郵政省は20日、「平成12年度通信白書」を閣議に提出した。内容はWeb上で公開されている。今年度版では「ITが開く21世紀」を特集している。
通信白書ではまず、米国が1980年代の深刻な不況をIT導入により乗りきり、今日も成長をITが牽引していると報告。IT産業が実質経済成長の1/3以上に寄与しているとする米商務省のレポートを紹介している。特にインターネットコマースが米国の消費生活に浸透しているとし、1999年における米国インターネットコマース市場が340億ドルに達すると報告した。
一方、日本についてはモバイル通信サービスの急成長を報告している。加入電話の契約数を上回ったほか、文字サービスやインターネットサービスの登場により「モバイル通信は人々のビジネスや暮らしに大きな変化をもたらしている」と述べている。
また、モバイルビジネス市場も1999年は1,729億円と推計、2005年には4兆5,206億円になると予想している。うち、1999年のモバイルコマース市場は42億円、これからJava対応端末による決済サービスの登場なども見こみ、2005年にはモバイルコマースの市場規模は、1兆1,036億円まで拡大すると予想している。ほか、位置情報サービスと結びつけるなどモバイル独自の広告市場も広がると見ており、2005年には3兆4,170億円に達すると予想している。
日本のインターネット利用者数については、1999年末で2,706万人(前年比59.7%増)と推計。これは、郵政省が野村総研に委託した調査「生活の情報化調査」で報告されたインターネット個人利用率28.9%によるもの。また2005年には利用者は7,670万人に達するだろうと予想している。
このインターネット利用者の増加について通信白書では、Web対応携帯電話サービスが開始され利用者が増加したことを主な原因に挙げている。なお、携帯端末からのWeb・電子メールの利用については1999年末で571万人と推計している。
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(2000/6/20)
[Reported by masaka@impress.co.jp / shin-s@cyberdude.com]