携帯機器向け通信技術の米Geoworksは5日、WAPなど携帯機器向けのユーザーインターフェイスに関する米国特許「US Patent #5,327,529」について、ライセンス契約の条項を7月1日付で改訂したと発表した。なお、7月31日までに申し出た場合には、これまでのライセンス契約を9月1日まで延長することも可能とするとしている。
9月1日までに契約を結んだ企業に対しては、これまでと同じく初回年間使用料を2万ドルとし、過去に起こした特許侵害訴訟を取り下げる。9月1日までに契約を結ばない企業に対しては、3年間で10万ドルのライセンス料を要求し、過去の特許侵害を引き続き追求していく。また、一部のサーバーライセンス料については変更せず、小企業に対しては適用を控えるとしている。
Geoworksは同特許を1994年に取得している。同社はこの特許をWAPの特許技術と位置づけ、WAP仕様をに基づく製品やサービスに組み込まれている基本特許だと主張。2000年1月には、WAPフォーラムの知的財産権の指針に則り、同特許のライセンス供与を開始した。しかし、同業のPhone.comが4月、同特許は無効でありライセンス料の支払いを拒否する訴訟を起こしている。今回のライセンス改訂は、これらの訴訟に対応するものだ。
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(2000/7/6)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]