米WorldComと米Sprint、両社の合併計画を撤回

【業界動向】

　米長距離通信2位のWorldComと同3位のSprintは13日、両社の合併計画を撤回すると発表した。両社が1999年10月に発表した、総額1,290億ドルという過去最大規模の合併計画がご破算になったことになる。

　両社の合併については、米司法省が6月末、反トラスト法に違反する疑いがあるとして、合併の差し止め訴訟を起こしていた。両社は、司法省が提示した条件は消費者の利益や財務面での相乗効果を無視したものとして拒絶していたが、結局、司法省の反対で合併は無理と判断したようだ。

　SprintのWilliam T. Esrey会長兼CEOは「司法省は、反トラスト法訴訟の公判の開始は早くても2001年1月としており、裁判に勝ったとしても、合併には米連邦通信委員会と欧州委員会の承認が必要だ」とコメントしている。

　両社合併について、欧州連合の独禁当局も反対方針を示しており、Sprintは6月末、欧州委員会に提出した合併計画の承認申請を取り下げている。

(2000/7/14)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net / Yuichi Kanamaru]

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