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http://www.bunshunplaza.com/
株式会社文藝春秋は、文庫本を電子書籍化してダウンロード販売する「文春Web文庫」を、7月20日よりサービス開始する。
これは同社が発行する「文春文庫」シリーズを電子書籍化し、オンライン販売するものだ。作品は昭和30~50年代に発行されて現在品切れとなっている作品から、まず60タイトルで販売を開始し、その後も毎月15~20冊ずつ追加していく予定だ。
「文春Web文庫」の作品を読むには、このサービス用に開発された専用ソフト「文春ブックブラウザー」(略称・BBB、以下同)が必要となる。BBBはボイジャーの「T-Time」を元に開発されたもので、文章の縦書き表示が基本。人名・地名などで使われる当用漢字以外の文字(外字と呼ばれる)の表示もできる。Windows・Macintoshに対応し、ダウンロード時のサイズは約2MBになる。同社ではCD-ROMによる配布も検討している。
作品のファイルは1タイトルに付き平均150~300KBで、BBBなしだと本文表示ができない仕様だ。文庫に収録されたイラストなどもそのまま表示される。価格は1タイトル500~800円で、元の文庫のページ数によって異なる。開始時は野坂昭如「エロトピア」、青島幸男「わかっちゃいるけど……」、山田風太郎「警視庁草紙」など60点がラインナップ。現在市場では手に入れにくいものばかりだという。
文藝春秋は出版社8社による電子出版共同プロジェクト「電子文庫パブリ」に参加しており、実際のサービス開始は光文社、徳間書店に続き3社めとなる。
(2000/7/17)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]