■URL
http://www.sumitomovisa.co.jp/ (住友VISAカード)
https://www.vpass.ne.jp/ (Vp@ssClub)
住友クレジットサービスは、カードの利用明細照会サービスなどインターネット関連業務を専門に扱う「株式会社ブイパスクラブ・ドット・コム」を設立した。これまで同社が提供してきたネット総合サービス「Vp@ssClub」の運営を分離、新会社に移管するほか、他のカード会社からネットサービス業務を受託する事業も展開する。
Vp@ssClubは、住友VISAカード会員向けに昨年8月にサービスを開始。利用明細などのカード情報をネット上で照会できる「Your Card Information」、ユーザーIDとパスワードの入力によりオンラインショッピングでカード決済が行なえる「Vp@ssショッピング」、低料金のインターネット接続サービス「Vp@ssClubネット」──という3つを柱にサービスを提供している。特にYour Card Informationについては、24時間利用可能な点に加え、商品の購入後に支払い方法をリボ払いに変更できる機能、申込日の翌日に指定口座へ入金されるローン受付機能などを用意。カードの利便性を高めるサービスとして好評で、Vp@ssClubは3月現在で約10万人の入会者を集めている。一方、Vp@ssショッピングは、現時点ではスタートしたばかりだが、Vp@ssClub会員の増加を武器に、今後は大型オンラインモールへ加盟を促していくという。また、3月のスタート当初は月額1,690円の定額制で提供していたVp@ssClubネットは、7月より1,450円に引き下げた。全国規模のISPとしては最低価格帯の料金ということもあり、すでに他のISPに加入していたカード会員が乗り換えるケースも見られるようになったという。
住友クレジットではこれまで、Vp@ssClub事業を同社の開発推進部で行なってきたが、会員の増加にともない、24時間/365日のサポートが求められるネットサービスを運営していくには社内の一部門では対応が難しくなると判断。ブイパスクラブ・ドット・コムを設立し、ネットサービスの運用、サポート、事務を専門の新会社で対応していくことにした。また、別会社にすることで、他のカード会社向けにネットサービス業務の受託事業も展開する。受託事業については、まずVISAジャパン協会に加盟しているカード会社を対象に提供し、その後、協会以外のカード会社にも拡大していく。
ネット上でのカード決済方式としては、SETや、SSL対応ブラウザー上で直接カード番号を入力する方式などがあるが、住友クレジットでは、Vp@ssClubで採用しているIDとパスワードによる方法が今後は普及していくと見ている。また、カード会員向けのネット総合サービスとしては、国内では住友クレジットのほか、ジェーシービーや日本信販がすでに提供中だ。これに対して住友クレジットでは、業界で初めて提供を開始したという「先行のメリット」を強調する。「絶対に当社でしか提供できないというサービスはないが、他社に先行して開始したことで、変化の速いネット分野で常にカード会社の先陣を切って新しいサービスを提供できる」としている。住友クレジットでは、Vp@ssClubの会員を2001年までに40万人にまで拡大、さらに5年後には他社の受託も含めてブイパスクラブ・ドット・コムのネットサービス利用者を300万人にまで拡大する考えだ。
(2000/7/18)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]