音楽関連サイトやファイルの検索サービスやリンクなどを提供している米MP3Boardは18日、ニューヨーク連邦地裁で米レコード協会(RIAA)に対する反訴を起こしたことを明らかにした。
RIAAの会員である大手レコード会社の米Sony Music Entertainment(SME)、米Warner Music Group、米BMG Entertainmentの3社は6月下旬、MP3Boardに対して、海賊版へのリンクが設けられているとして著作権侵害で提訴している。
MP3Boardは、RIAAに訴えられたサイトや音楽ファイルへのリンクを一時的に中止しているが、反訴においてこの救済命令を求めている。さらに、リンク先のサイトやファイルが著作権侵害のコンテンツを含んでいたとしても、公開されているサイトやファイルへリンクを張っているだけであり、著作権侵害には当たらないと主張している。
デジタル音楽に関する著作権侵害訴訟としては、RIAAが今年1月、米MP3.comを相手取って起こしたケースがある。RIAAは、MP3.comが著作権者の許可を得ずにデジタル音楽のデータベースを作成したと主張、地裁は4月、RIAAの主張を認める判決を下している。しかし、MP3Boardとの訴訟では、MP3Boardは違法な著作権物を保存しているわけではなく、違法な著作権物へのリンクの正当性が争点になっている。
(2000/7/19)
[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]