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【業界動向】

PacketVideo社が日本法人設立、携帯端末へ高画質ストリーミングを提供

■URL
http://www.packetvideo.com/

WindowsCEマシンでの再生イメージ
 米国のベンチャー企業・PacketVideo社が日本法人を設立、今年後半から来年に向け、次世代携帯電話やモバイル環境向けの動画配信サービスを開始すると発表した。

 PacketVideo社は'98年に米国・サンディエゴで創業し、ワイヤレスネットワーク向けのビデオアプリケーション開発をメインとするベンチャー企業。同社の持つ「PacketVideoテクノロジー」は、MPEG-4標準規格に準拠し、さらにパフォーマンス向上を実現している点が特徴で、携帯端末などワイヤレス環境の低速かつ不安定な状況においても高度な画質・音質のストリーミングが可能になる。「PacketVideoテクノロジー」のシステムはエンコーダーの「PVAuthor」、端末やネットワークに最適化した形でコンテンツを配信するサーバー「PVServer」、携帯情報端末向けのデコーダー兼プレイヤー「PVPlayer」で構成される。「PVPlayer」はWindowsCE機や次世代携帯電話など、さまざまな機器への組み込みが可能となっている。

 現在まだサービスは始まっていないが、すでにIntel、Texas Instrumentsなど半導体メーカーへのライセンス供与や、複数の機器メーカーとの提携が決定している。また米国ではABC、FOXらコンテンツプロバイダー35社との提携で試験サービスを始めており、8月からはフィンランドのSONERA社、秋には香港のSunday Cellular社で試験サービスが開始される予定。その後に本格サービスへ移行する方向だ。

 日本法人社長のスティーブン・バーク氏は、「日本はもっともワイヤレスメディアが普及している国の1つであり、ワイヤレス事業を行なう際に外せないところ」と発言。普及しているiモードへの対応について訊ねられ、「9,600bpsなので、フレームレートを3/秒に落とせば可能で、バッテリー的にも問題はない。たとえフレームレートが低くても、ニュースなど携帯端末で見たいコンテンツはある」と答えていた。日本でのサービス開始時期(試験期間を含む)は、9月をメドに具体的な発表を行なうという。

(2000/7/24)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp